内容説明
とつぜんやってきたふしぎな女の子ロサリンド。おかげで、ひとりぼっちの少年ラーシュ・エリックは…?北欧で読みつがれてきたエルサ・ベスコフの知られざる名作。
著者等紹介
ベスコフ,エルサ[ベスコフ,エルサ] [Beskow,Elsa]
1874~1953。1874年、ストックホルム生まれ。スウェーデンの国民的絵本作家として知られ、絵本以外にも数多くの短編童話を残している
菱木晃子[ヒシキアキラコ]
1960年、東京都生まれ。スウェーデンの児童書を中心に、翻訳と紹介に活躍。2009年、スウェーデン王国より北極星勲章受章
植垣歩子[ウエガキアユコ]
1978年、神奈川県生まれ。絵本作家。作品に『すみれおばあちゃんのひみつ』(偕成社)、『にんじん だいこん ごぼう』(福音館書店)、『わらしべちょうじゃ』(あすなろ書房)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
80
身体が弱く寝ていることが多い少年・エリックは、ベッドで横になって壁紙の花や鳥を眺めることが何よりもの楽しみだった。いつかこの花や鳥に会いに旅してみたいと願い壁を見つめていると壁の中からコンコンとノックする音が。壁紙の小さな割れ目からドアが現れ、そこには壁紙と同じ模様のワンピースを着た小さな女の子・ロサリンドの姿が。不思議なその扉をくぐればいつもとは違う元気な身体になりやがて…。秘密の花園のように幻想的で花に彩られた景色と、そこに込められた祈りがとても美しい物語。(⇒)2022/04/09
すみっちょ
36
ロサリンドとは誰だったのでしょうか。ラーシュ・エリックのお母さんの田舎の小屋の話が出てきた時は、ラーシュ・エリックのおばあちゃんが夢に出てきてたのかな?と思ったのですが、全然そんなことはなかったですね。空想のお友達?なんにせよ、ラーシュ・エリックが元気になったのはよかったです。絵が素敵でした。2022/06/04
Roko
26
お母さんが働きに行っている間、身体が弱いラーシュ・エリックはひとりでベッドで寝ています。楽しみは壁紙の花模様をみることだけでした。ある日壁に突然ドアができて、そこからロサリンドという女の子がやって来ました。彼女と一緒に話をしたりするようになって、ラーシュ・エリックは少しずつ元気になってきました。作者のエルサ・ベスコフはスウェーデンの作家です。冬は雪に閉じ込められてしまう国の人だから、花であふれた庭に思いを寄せていたのかもしれません。こんな素敵な絵本作家がいたことを初めて知りました。#NetGalleyHP2021/03/03
Shoko
24
図書館本。読み聞かせ。主人公のラーシュ・エリックは病弱な6歳の男の子。父親を早くに亡くし、お母さんとの2人暮らしです。ラーシュ・エリックはお母さんが仕事に行く日中、いつもベッドの上で壁紙の花柄を眺めて一人で過ごしています。そこへ、壁の向こうから「コンコンコン」と音がして…。「庭物」と言って良いか分からないけれど、美しい庭が出てくるお話は、それだけでワクワクします。『秘密の花園』、『グランパ・グリーンの庭』、『ウエズレーの国』…。子供の頃から庭のないアパート暮らしが長かったから、憧れが強いのです。→2021/06/30
Cinejazz
23
北欧で読み継がれているエルサ・ベスコフ(1874-1953)の知られざる名作『Rosalind』の登場です。<ラーシュ・エリック>は六歳、お母さんとの二人暮らし。病弱で、お母さんが昼間働きに出ている間は、独りぼっちでベッドの中で過ごしていました。ある日のこと、壁紙の花模様をじっと見ていると、壁に割れ目ができて、中から<ロサリンド>という少女が現れるのでした…。ほのぼのと心をあたためてくれる、愛と癒しの出会いの物語です。2022/12/16