内容説明
クリスマスなんて大きらい!ジェイクはクリスマスを亡きものにしようと企むが、そこに思いもかけない協力者が…ひとりと1ぴきの「特別な名コンビ」の物語。
著者等紹介
デイビス,ニコラ[デイビス,ニコラ] [Davies,Nicola]
ケンブリッジ大学で動物学を専攻し、世界じゅうをとびまわってさまざまな動物を研究している。英国放送協会(BBC)で野生生物や自然をテーマにした番組の制作にたずさわる
千葉茂樹[チバシゲキ]
国際基督教大学卒業後、児童書編集者をへて翻訳家に
垂石眞子[タルイシマコ]
神奈川県茅ヶ崎市出身。多摩美術大学卒業。日本児童出版美術家連盟会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うー(今年も遅くなります)
25
発達障がいASDの特性をもつジェイク。普段と違う事が苦手でクリスマスの賑やかさが苦痛でたまらない。迷い犬スーザンがそんなジェイクの刺々しい気持ちを抑え癒してくれ…。。発達障がいの人がどう感じ、何が苦手なのか少し知ることができた。私はあらすじを知った上で読み始めたが、これ児童はどう感じながら読むのかなぁ?2022/07/30
ヒラP@ehon.gohon
18
ジェイクのクリスマスのお祭り騒ぎが好きでない気持ちと、そのために家族とぶつかって家を飛び出した気持ちが、1ぴきの犬との出会いが変わっていきます。 介護犬だというスーザン(テス)の人懐っこさと、人の心を包みこんでくれるような姿が輝いて見えました。2024/08/29
遠い日
13
ジェイクがクリスマスの電飾やキラキラが苦手なのは、ASDの発達障害を持つため。物事の順番や好みに極端なこだわりがあるため、その場に適応できない場合があるジェイク。家族に学校での騒動を責められて、家出した先で出会った犬がジェイクを新しい局面へと導いていく。この犬、スーザンと出会ったことで怒りやイライラを鎮める方法さえあればジェイクは嫌なことでもやり過ごせることに気づいていく。家族にもなじんだスーザンが重要な役割を果たして、みんなの気づきを促す。すてきな、初めてのクリスマスが待っていました!2021/05/17
You
6
2021県課図中学年■スピーチの結びを聞いた瞬間温かいものが込み上げた。100p弱の中に出来事と気持ちと行動が無駄なく配され、幸福感と満足感のある一冊。一見理解しにくいASDの行動が、どんな思考から導き出された答えであるのか、またそれがいかに純粋なものであるかがよく伝わる。ただ、寛容で優しく話の分かる大人としてエレナーたちは物語に存在するけれど、犬、しかも介助犬を飼う者として、優しいあなたたちはそれで本当に良いのか、スーザンも本当にそれが唯一無二の答えなのか、と、犬飼いとしては割りきれない気持ちになった。2021/06/24
Olga
6
電気がチカチカするのが苦手で、いつもと違う状況が受け入れられないジェイクはクリスマスが苦手。でも、ボーダーコリーのスーザンとの出会いがジェイクを変えていく。ジェイクの目には世の中はこんなふうに見えているのだ!とわかる(正直にいうと、わたしはけっこう共感してしまった)。スーザンが優しくていい子なので、ボーダーコリー推しにも勧めたい。2020/12/11