内容説明
「ゴン」「伝染るんです。」「ぼのぼの」など、10作品を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
75
つげ義春、佐々木マキ、林静一、赤瀬川原平、等と続き、ちくま文豪「現代マンガ選集」同様「ガロ」「COM」の流れだなと思っていたら、後に来たのが田中政志。圧倒的な筆力でセリフ擬音無しの恐竜を逞しくもコミカルに描き掲載当時も目をみはった「ゴン」。次が、初読ながら版画という手法で新しい表現に挑む唐沢なをき「怪奇版画男」。さらに、狂気の笑いが押し寄せる吉田戦車「伝染るんです。」、ほのぼのとした笑いの中に奥深さも感じるいがらしみきお「ぼのぼの」。漫画の可能性をぶっ飛んだ編集で見せてくれた。#NetGalleyJP2021/02/04
りらこ
21
シュールで、何日も後味が楽しめる作品たちで構成されているこの本。贅沢品だ。『ねじ式』ようやくここで読めた。水木しげる氏の元で働いていたそうだ。明るくない世界の不思議な渇いた感じ。 現代の漫画も大好きだが、ガロに載せられていた作品たちが訴えてくる力の強いこと。 それから『伝染るんです』の突くポイントの視点の面白さ。 読む私をどこか不安にさせるところがまた、ものすごく良い。不安な気持ちへ絵と文字がぐいぐい引っ張ってくれる。 2021/02/14
Roko
21
この本に納められている中で、わたしが知っていたのは「感染るんです。」と「ねじ式」位ですけど、それ以外もシュールな感じのものが多いですね。ちょっと怖いけど「烏口」は凄いアイデアだなって感心しました。「田辺のつる」の不条理な感じは現代にも通じる感じだなと思います。ちょっとボケたおばあちゃんの扱いって確かにあんな感じですもの。それでも、家族の人数が多いだけ今よりマシかなって気もします。それにしてもガロってスゴイ雑誌だったんだなって感心しています。#NetGalleyJP2021/02/12
阿部義彦
15
古書市にて、4巻とこの最終9巻をゲット。これは最終巻だけ有って、アンソロジストの松田哲夫さんが、これが一番やりたかったのだなー、と言うのが解る所謂漫画の約束事など無視して新たな可能性を開いた作品ばかり。最初がつげさんの「ねじ式」そして、佐々木マキ、林静一、赤瀬川原平、岡田史子、高野文子とアングラ前衛とポップの百花繚乱です。私は噂に聞いてた唐澤なをきの「怪奇版画男」をこれで初めて読む事が出来ました。吉田戦車といがらしみきおは正直私には面白いとは思えなかったが、私が歳を取ったせいか?なんて思った。悲喜交々。2025/01/19
剛腕伝説
15
漫画界にとって革命的な作品を集めたアンソロジー。殆どが難解で理解に苦しむ。「ネジ式」一部に高評価らしいがシュールすぎて???。「伝染るんです」ビッグコミック連載当時から???だった。他の作品も理解に苦しむもの多し。2021/05/31
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