内容説明
夜な夜な現れる亡き国王の幽霊。父を殺した犯人を知った王子ハムレットは…。陰謀、ロマンス、策略、嫉妬…そして復讐。人々を魅了する要素がすべてつまった、「あらゆる文学の祖」といわれるシェイクスピアの名戯曲が小説に!四大悲劇のひとつ「ハムレット」を稀代のストーリーテラー、斉藤洋が小説化!読みやすく生まれ変わった「小説版・新シェイクスピア」シリーズ。
著者等紹介
斉藤洋[サイトウヒロシ]
1952年東京に生まれる。亜細亜大学教授。1986年『ルドルフとイッパイアッテナ』で講談社児童文学新人賞を受賞。1991年「路傍の石」幼少年文学賞を受賞。2013年『ルドルフとスノーホワイト』で野間児童文芸賞を受賞
佐竹美保[サタケミホ]
富山県に生まれる。イラストレーターとして、SF、ファンタジー、児童書の世界で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
absinthe
173
娘に読み聞かせ。娘は読んでもよくわからなかったというので解説した。有名なセリフ「生きるべきか死ぬべきか・・・」はここでは採用されていない。様々な訳が提案されたらしいが。absintheなら「生かしておくべきかそうでないか・・・」と訳す。本書はそれに一番近い気がする。悲劇だ。とにかく人間の憎悪、独占欲、名誉、ボタンを掛け違えて皆を殺めてしまう。2020/02/03
クマシカ
18
あとがきにあるように、この作品はシェイクスピアのオリジナルとはかなり違うらしい。個人的にはとても読みやすく臨場感があり、登場人物の感情も分かりやすく無駄がない。できれば原作の英語で読んでみたい。戯曲らしくセリフがしゃれているし動きが多い、いつか舞台で観てみたいと思う(できれば英語で)悲劇というがハムレットの3人の部下の掛け合いや亡霊の登場や立ち聞きや罠など、コミカルな要素が多くて悲壮感は少ない。元はデンマークの昔話ということで子供向けなのかもしれない。2022/10/06
absinthe@読み聞かせメーター
14
小3の娘。読み聞かせ。伯父と甥の間の反目と憎悪。憎悪が生み出した過ちと、過ちから巻き起こされた新たな悲劇。難しいよね。2020/02/03
Shun Ito
9
四大悲劇だけあって何とも言えないような後味の悪い結末だった。不朽の名作を読みやすい形で児童書に落とし込んでいる訳だが、子供はこれを読んで何を感じるのだろうかと、ふと気になった。2020/05/30
寧々子
9
小学校高学年から読めるように小説化された本書が、わたしにはピッタリでした♪ 行き当たりばったりに行動しているように思えたハムレットの行く末が気になり、けっこうハラハラしながら読みました。 だからこそ、終盤の畳みかけるような展開には驚かされました。 こんなにも血が流れるなんて・・・ 巻末の解説で原作をそのまま物語にしたというよりは、展開を大きく損なわないようにして、新たな物語を再構築したものと捉えるほうがいいとありました。 だから、私の感じた感想が正しいのかどうかわからないけど、面白かったです! 2019/05/15
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