内容説明
すぐれた詩人の名詩を味わい、理解を深めるための名詩入門シリーズです。第2巻は金子みすゞ。小さきものをあたたかく見つめるみすゞの世界とその人生を、わかりやすく解説します。
目次
大漁
昼の月
こだまでしょうか
土
石ころ
浜の石
花屋の爺さん
空の鯉
蜂と神さま
木〔ほか〕
著者等紹介
矢崎節夫[ヤザキセツオ]
1947年東京都に生まれる。詩人。童謡詩人佐藤義美、まどみちおに師事。1982年『ほしとそらのしたで』(フレーベル館)で赤い鳥文学賞受賞。童謡詩人金子みすゞの全作品を発掘し、『金子みすゞ全集』(JULA出版局)を出版。金子みすゞ記念館館長
萩原昌好[ハギワラマサヨシ]
1939年神奈川県に生まれる。東京教育大学、同大学院を卒業後、埼玉大学教授、十文字女子大学教授を経て、現在に至る
高橋和枝[タカハシカズエ]
神奈川県に生まれる。東京学芸大学教育学部美術科卒業後、ステーショナリー会社に勤務、その後フリーのイラストレーターに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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里季
77
病院図書室にて。薄くて読みやすい本はないかと探していたら、見つけた。そういえば有名な詩のいくつかは知ってるが、きちんと読んだことがなかったなあ。やっぱりこの人の感性はすごい。物事を宇宙的に捉えられる人だ。解説もついていたが、敢えてそれは読まないようにして私の心で読み取ってみた。前から好きだった「大漁」と「積もった雪」がやっぱりいい。2015/11/21
東谷くまみ
43
みすゞの詩に衝撃を受け、遺稿を全集としてまとめあげた現金子みすゞ記念館館長の矢崎節夫さんが編集した詩集。詩に解説は必要ないと思ってたけど、矢崎さんの情熱が伝わってきて国語の授業を受けてるようだった。大正時代に児童文芸誌「赤い鳥」などでみすゞの詩を愛読していた子供たちが戦後大人になり、みすゞ復活のきっかけとなっていくのだが、みすゞの魂を込めて紡いだ言葉はたくさんの人の心にこだまするように響き合い、種をまき発芽させていったんだなぁと思うと胸がぎゅっとなって涙が出た。「このみち」の先にゆけなかったみすゞを思う。2023/01/15
雨巫女。
16
《私-図書館》ひとつひとつに丁寧な解説があり、久しぶりに、国語の授業を受けてるみたいで、楽しかった。久しぶりのみすゞさんの詩は、やはり和みます。2017/01/11
遠い日
13
どんな小さなものにも命を見、そこに世界を感じているとわかる金子みすゞの詩。やさしいことばで、つぶやくように語る。見えないものにも、目を向ける詩人の目は澄んで、わたしにも気づきをくれる。高橋和枝さんの挿絵がまたいい味わいを添える。2017/04/02
Ayakankoku
11
金子みすゞさんの詩と共に、解説も記載されており、また読み方に新しい視点がうまれた。2022/03/28