内容説明
つらいきもち、かなしいきもちはみんなビンの中にしまっておきましょう。これで、心は安全。もうきずつくことはありません。
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とみーの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
154
整理しきれない気持ちはここに入れておこう。色がついていると見えなくて哀しくなるから、透明な瓶の中に。時間や距離を少し取ることで落ち着けるから。あんなに好きだった海辺や星空が見えなくなっていくのはなぜ。ずっと心を握りしめていると、考えることもできなくなって辛くなる。両手が塞がってしまえば、どうすることもできなくなるから。あの時は辛かったけど、生きているといつの間にか、記憶のかたちは変わっていく。少し大人になれたかな。痛みを捨て去ることはできないけど、楽しさも嬉しさも同じ心の中から生まれてくるって知ったから。2024/10/13
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
101
辛い気持ち、悲しい気持ちはビンの中にしまっておきましょう。これで心は安全。もう傷つくことはありません。でも……本当にそれでいいの？ 女の子の頭の中は、〈世界の不思議〉でいっぱいでした。星をながめ、海で遊び、新しい発見に胸を踊らせていました。悲しい事があったある時、女の子は心をビンにいれて首にかけました。〈そう、今だけ。これで大丈夫〉。でも、世界の不思議は消えてしまいました。そんなある日、彼女は〈不思議〉でいっぱいの小さな女の子に出会ったのです……。〈勇気〉をテーマにしたやさしい絵本。2010年2月初版。2015/02/09
☆よいこ
78
絵本。好奇心いっぱいの女の子は毎日が楽しくてたまらない。だけどおじいちゃんがいなくなって、おじいちゃんの空っぽになった椅子を見て心細くなる。「今だけ」と心を安全な所にしまい込む。心をビンに閉じ込めて過ごすうちに、女の子は好奇心を無くしてしまった。心を取り戻すことがなかなか出来ない▽『びんから だしてごらん』 https://bookmeter.com/books/20204095 と同じテーマ。見返しのイラストに、おじいちゃんと女の子の様子がたくさん描かれていて素敵です。2010年刊2023/05/07
ぶんこ
60
文も絵も素敵でした。どちらも極力少なく表現しているのですが、心に重く響きました。表紙と裏表紙の裏ページのモノクロの絵(デッサン？)が素敵で、一つひとつじっくり見ていると、おじいさんと孫の親密さが伝わってきて、心をビンに閉じこめた女の子の気持ちにより強く共感できました。そんな寂しい女の子が、大人になって心を取り戻す事が出来たのは、幼い頃の自分と似た女の子でした。辛い時、心がなければと何度も思うので、考えさせられました。2016/08/10
紅香
32
あるところに女の子がいました。星のことを考え、海の不思議を思い、新しい発見に胸を踊らせて。。前半を読んでいつの間にか地球に対し、慣れきってしまっている自分に気づく。不思議なことも気のせい。うーん、よく分からない。また今度にしてしまい生活に埋もれ、心はまさにビンの中。なかなか取り出せなくなってる。それってなんだか虚しい。ワクワクすることは随分、俗なものになってきている。。反省がてらプラネタリウムへ行ってみようと思う。2016/02/24
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