内容説明
はじめから、何かがおかしかった。船長の名を耳にしただけで逃げ出したポーター。船体を一目見るなり、あいさつもなしに走り去った男。同行するはずの家族は、どちらもリバプール港に姿を見せなかった。何も知らず、ただ一人の乗客としてシーホーク号に上船したシャーロットの運命は…。ニューベリー賞銀賞受賞作。
著者等紹介
アヴィ［アヴィ］［Ａｖｉ］
１９３７年、アメリカ・ニューヨーク生まれ。２５年間、図書館員をつとめる。ミステリー、ファンタジー、歴史小説、動物物語と、幅広いジャンルの作品を手がけて、高い評価を得ている。主な作品に『星条旗よ永遠なれ』（ニューベリー賞銀賞受賞・くもん出版）、『クリスピン』（ニューベリー賞受賞・求龍堂）、『ポピーミミズクの森をぬけて』（あかね書房）など。『シャーロット・ドイルの告白』で、ニューベリー賞銀賞受賞
茅野美ど里［チノミドリ］
１９５４年、東京生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業。小・中学校時代の３年あまりをアメリカ・イリノイ州で過ごす（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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星落秋風五丈原
22
世間知らずのお嬢様が偶然乗り込んだ船で起きた事件を通して成長していく冒険譚。それにしても船長はクズ。ヒロインの勇気に感動。2015/04/11
tellme0112
9
怖かった。謎解きのような。映画を見たような感じがする。映像が浮かぶように感じながら読んだ。2017/10/11
杏子
8
19世紀の良家の子女シャーロットがイギリスへの航海で見つけたものは… 海洋冒険小説だけど、女の子が主人公というので、生き生きと感じられた。この時代にこんなふうであることは異常としか見られないのかな。シーホーク号に乗って出発した彼女にはどんな未来が待っているのだろう、と想像してしまった。2010/09/23
にしき よう
6
いわくありげな船にたった一人乗客として乗り込むことになったシャーロット。ミステリとして読むと物足りないけれど、書き出しからもうドラマティックで読ませます。世間知らずのお嬢さんだった彼女が一連の事件陰謀を通して自分で判断し行動していくようになり、あの結末には納得でした（主人公が女の子ならではという気はしますが）。19世紀、実際問題こんな風に女の子たちは縛られていたのね（はみ出すと異常者扱い）。でも今だって縛りはある。読んだ子が一歩踏み出す何かを感じてくれたらいいな。2010/12/23
奏
3
英国の上流女学校に学ぶシャーロットは、家族の住むアメリカに帰国するため、父の会社が所有、運行する船に乗り込む。彼女は、紳士的な船長を信じて行動するのだが、その結果大変なことが起こってしまう。こうと決めてからの肝のすわったシャーロットがたくましくてかっこいい。緊張が続く展開に、ハラハラ、ドキドキ。彼女はその後どんな旅をしたのだろう？2022/03/14
