出版社内容情報
ウエズレーは夏休みの自由研究で一念発起。新種の作物を育て、新しい文字や数の数え方を考案、自分だけの特別な文明を創り出す。 小学校低学年~中学生
内容説明
仲間はずれにされていた少年が、夏休みの自由研究に「自分だけの文明」をつくりだすという壮大な物語。自分だけの作物を育て、自分だけの服を作り、「遊び」を考えだし、「文字」まで発明する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
146
常識、通念、暗黙知・・・。時に個性が問われ、息苦しさもある。周囲が信じ、育む。ウエズレーの表情にも変化。今、まさに夏休み真っ只中!読後、次男と自由研究の作戦会議!さすがに真似できないけど・・・(笑)絵は、水彩画調で明るく元気。ウエズレーの成長に注目!物差しなど、細かい1つ1つの道具も独創的であり、実用的。トムソーヤーが頭に浮かぶ。期待以上だった!2013/08/03
seacalf
128
風変わりな仕掛けがいっぱい詰まったウエズレーの部屋を見ているだけでわくわくしてくる。とてもユニークな彼だが、街の中では他の少年達からちょっかいを出されるはみ出し者。そんな彼が自宅の庭で夏休みの自由研究に挑戦。香りよし、食べて良し、編んで良しの謎の万能植物サルーシュをうまく利用して独自の文明を築いていく姿が実に爽快。男子の憧れをうまく具現化している。ああ、じっとり蒸し暑い夏の夜は彼のように空中ベッドで涼しく過ごしたい!それにしても新学期に学校で待ち受ける先生はウエズレー達の姿に度胆を抜かれるだろうなあ。2020/02/15
けんとまん1007
116
一人だけ違っていることを、受け入れる。そこにあるのは、勇気だ。そんな一人が、新しい明日を切り開くのだろう。そして、それを、自分だけでとどめておかない心。2021/08/01
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
97
自分の世界で快適に暮らしたい少年のハッピーなレジスタンスの物語です。みんなが同じ髪型をして、似たような服を着ている街。それを息苦しく思ったウエズレーは、夏休みの自由研究に「自分だけの文明を作る」ことを思いつきます。ある晩、西風に乗って彼の家の庭に飛んできた植物の種。誰も見たことがない花が咲き、いい香りの実がなりました。それは多くの可能性を持ったすばらしい植物でした。この植物を使ってウエズレーは、自分の庭に小さな独立国家を建設します。素敵なシーンがギュッと詰まった映画の予告編のよう。続きをもっと観てみたい。2014/07/22
MI
94
この絵本はすごい!!ここまでくると圧巻です。仲間外れにされていた少年が、夏休みの自由研究に「自分だけの文明」を作り出した。自分だけの作物、服、そして「文字」まで発見する。読書大好き少年がひと夏で作り出した自分の国。壮大な物語。知恵と冒険が詰まった物語2023/08/27