出版社内容情報
14世紀英国でその日暮らしをしていた少女が、自己にめざめ、産婆見習いになるまでを描いた成長物語。96年ニューベリー賞受賞作。 中学生~一般
内容説明
一四世紀イギリスの小さな村、こごえるような夜、ひとりの少女が温かい堆肥の中にもぐってねむった。青白くやせこけた少女は、家も母親も、名前すらもっていなかった。中世イギリスを舞台に、泣くことも笑うことも知らず、生きのびることに精一杯だった少女が、自分を「アリス」と名づけ、居場所を見いだし、やがて村の産婆見習いとして、認められていく姿をあざやかに描く、一九九六年アメリカニューベリー賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
49
孤児として村を彷徨い、人生に絶望していた少女が、産婆の手伝いを始めたことから自分の進むべき道に気付いていく。挫折を繰り返しながらも様々な事を学び、虐げられても逃げるだけだった少女はいつの間にか逞しくなっていた。安易な成長物語ではなく何度も苦難が続くが、ようやく人生の光を見つけるラストにホッとした。アメリカニューベリー賞受賞作。2017/06/01
ソングライン
14
中世のイギリスの田舎町、身寄りのない少女アリスが、産婆ジェーンの見習い助手となり、母親と子供の命を預かる仕事の責任の重さにくじけそうになりながらも、成長していく姿が描かれます。失敗し、逃げ出したアリスに、ジェーンがふと漏らした言葉が胸を打ちます。努力してやってみて、失敗してももう一度やってみる、あきらめない子が必要、産婆があきらめたって、赤ん坊は生まれるのをやめやしないから。 2019/06/22
ごへいもち
13
読友さんご紹介本2013/03/12
april-cat
9
ふうむ。カニグズバーグさんを読んだあとだからだろうか、圧倒的に読みやすかったけど、立体感にかけるというか・・・1番の違和感は心の狭いごうつくばりのジェーンが後半、なぜかいい人に変わってしまうあたり。いや、仕事取られるのが嫌だから仕事を教えたくないはずだったのでは・・・とか(笑)2013/06/27
timeturner
8
14世紀イギリスの農村が舞台というのに惹かれた。孤児の少女が名前を得ることでアイデンティティが芽生えてくるというのはかなり現代的な考え方だが無理なく描けていた。2016/04/10




