内容説明
岐路に立つ「文化財」と「世界遺産」国内外の歴史遺産を取り巻く現実を、保護行政や学界、国際情勢など多角的な視点で考察し、終わりのない邪馬台国論争の論理や旧石器遺跡捏造事件を許したメカニズムも分析。文化コンテンツの活用と資源化が声高に叫ばれるなか、「文化財」と「世界遺産」のこれからとは―。
目次
第1章 考古学とジャーナリズム(考古学とマスメディア;メディアと埋蔵文化財行政―主に発掘報道におけるマスコミと地方自治体との健全な関係構築に向けて;邪馬台国論争私見―メディアの立場から所在地論はどう見えるか?;考古学ジャーナリズムの功罪―複数の事例をもとにしたメディアからの文化財報道試論;考古学とジャーナリズムのこれから)
第2章 「文化財」から「世界文化遺産」へ(曲がり角の世界文化遺産―登録物件の増加にともなう条約理念の変質;政治に翻弄される世界遺産―二〇一五年、ドイツ(ボン)における第三九回世界遺産委員会の報告
世界遺産は生き残れるか
「宗像・沖ノ島」と世界遺産
岐路に立つ世界遺産―表面化する矛盾と課題)
著者等紹介
中村俊介[ナカムラシュンスケ]
1965年、熊本市生まれ。早稲田大学卒。朝日新聞新潟支局、東京本社文化部、大阪本社編集委員などをへて現在、西部本社編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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