出版社内容情報
NHK「追跡マルコス疑惑文書」のコーディネーターによる快著。多数の未公開証言を網羅し、戦前から続く日本-フィリピン関係の暗部に光を当てる。戦後賠償とODAをめぐるヒト・モノ・カネの連鎖が浮き彫りにされ、本当に潤ったのが誰なのか、今ここに明らかになる。
内容説明
数々の貴重な証言から浮かびあがる不透明なヒト・モノ・カネの流れ。戦前・戦後を貫く構図とは何か、本当に潤ったのは誰か、これはアジア共通の宿痾なのか。
目次
プロローグ 「連続性」と「非連続性」で比日関係を読み解く
1 戦前・戦後をつらぬく比日の人脈―ラウレル家と日本
2 比日ですれ違う「賠償」の性格づけ―あるフィリピン外交官の回想
3 長びいた対日講和条約締結と賠償交渉の舞台裏―1945年から56年
4 賠償の光と闇―1956年から76年
5 フィリピン側のマネー・ルート―1966年から76年
6 円借款事業執行官の果たした役割―1972年から88年
7 マルコス資産を追って―1986年から続く長期裁判
8 日本の経済協力とラモス政権―“透明性”の確保を目ざして
エピローグ これからのフィリピンと日本