出版社内容情報
【推薦】
●寺尾紗穂さん(音楽家・文筆家)
「子を守る福祉とは?
黒人一家の歴史と離散を描き、虐待家庭への介入の在り方を問う労作」
●武田砂鉄さん(ライター)
「抜け道はどこにあるのか。
誰が塞いでいるのか。
塞ぐ手をどうすれば剥がせるのか。」
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★2022年・ピュリツァー賞受賞★
頭脳明晰で運動神経も抜群の少女ダサニは、妹や弟の世話に追われ、自分の時間を持てずにいた。
だが、全寮制のハーシースクールへの転校を機に、貧困の悪循環から抜け出す道が見えはじめる。
一方、家族は形だけの貧困支援制度や機能不全の児童保護システムに翻弄され、崩壊寸前に追い込まれる。
離れて暮らすダサニは、その苦境に何もできない自分を責め、生活が荒れていく。
黒人たちはなぜ貧困に陥り、抜け出せないのか──。
ニューヨークに生きる少女とその一家に10年密着。歴史的・構造的な要因と福祉制度の欠陥を描き出し、貧困の本質に迫る壮大なノンフィクション。
【目次】
まえがき
プロローグ
第一部 「家は居場所ではない」──2012年から2013年
第二部 サイクス家──1835年から2003年
第三部 ルーツ喪失の心の傷──2003年から2013年
第四部 「その火に焼かれるぞ!」──2013年から2015年
第五部 ダサニの旅立ち──2015年
第六部 「どんな生き方にも耐えられる」──2015年から2016年
第七部 ダサニの道──2016年から2021年
あとがき
訳者あとがき
内容説明
ニューヨークに生きる少女とその一家に10年密着。貧困の根源にひそむものを描き尽くす、傑作ジャーナリズム。2022年ピュリツァー賞受賞。頭脳明晰で運動神経も抜群の少女ダサニは、妹や弟の世話に追われ、自分の時間を持てずにいた。だが、全寮制のハーシースクールへの転校を機に、貧困の悪循環から抜け出す道が見えはじめる。一方、家族は形だけの貧困支援制度や機能不全の児童保護システムに翻弄され、崩壊寸前に追い込まれる。離れて暮らすダサニは、その苦境に何もできない自分を責め、生活が荒れていく。黒人たちはなぜ貧困に陥り、抜け出せないのか―。歴史的・構造的な要因と福祉制度の欠陥を鮮やかに描き出し、貧困の本質に迫る壮大なノンフィクション。
目次
第一部 「家は居場所ではない」 二〇一二年から二〇一三年
第二部 サイクス家 一八三五年から二〇〇三年
第三部 ルーツ喪失の心の傷 二〇〇三年から二〇一三年
第四部 「その火に焼かれるぞ!」 二〇一三年から二〇一五年
第五部 ダサニの旅立ち 二〇一五年
第六部 「どんな生き方にも耐えられる」 二〇一五年から二〇一六年
第七部 ダサニの道 二〇一六年から二〇二一年
著者等紹介
エリオット,アンドレア[エリオット,アンドレア] [Elliott,Andrea]
ニューヨーク在住のジャーナリスト。チリ移民の母とアメリカ人の父の間に生まれ、ワシントンD.C.で育つ。コロンビア大学ジャーナリズム大学院卒業。社会の周縁に生きる人々を長年にわたり取材している「ニューヨーク・タイムズ」紙の調査報道記者で、2007年にピュリツァー賞特集報道部門を受賞した。初の著作である本書が出版されると多くの紙誌で絶賛され、2022年にノンフィクション部門でピュリツァー賞を再び受賞した
古屋美登里[フルヤミドリ]
翻訳家
齋藤匠[サイトウタクミ]
1992年東京都生まれ。早稲田大学文学部卒業。専攻はアメリカ文学。出版取次会社を経て、現在は出版社に勤務。本書が初めての訳書。古屋美登里 翻訳塾の一期生
藤宗宇多子[フジソウウタコ]
高知県生まれ。市立横須賀高校卒業。二十代後半にイギリスのトーキーに一年間語学留学し、帰国後、外資系企業に勤務。本書が初めての訳書。古屋美登里 翻訳塾の一期生(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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