出版社内容情報
《 毎日出版文化賞受賞のシリーズ、完結巻!》
而今而後(=いまから後、ずっと先も)の世界を見通し、芸術・社会の変革を予見する。
稀代の造形作家の思想の軌跡を辿り、その現在地を明らかにする、比類なき批評集。
【推薦】
「岡﨑乾二郎は稀有な存在である。彼にあっては、芸術制作と哲学的認識、自身の生活と社会運動が一つになっている。」
(柄谷行人)
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この世界の外、この時間の先で、世界は起こりつづける。
〈世界(そしてこのわたしもこの社会も)が終わっても、世界は終わらないことをわたしたちはもう知っている。いまの歴史、いや時間そのものが終わっても、その先に世界があること、すでにあったことを知っている。(……)わたしが終わっても、そのわたしを生成させた世界は終わらない。世界は世界を生成させる力を持ちつづける。たえず時間、空間つまり世界は生起している。この世界の外、この時間の先で、世界は起こりつづける〉(本書より)
内容説明
而今而後(=いまから後、ずっと先も)の世界を見通し、芸術・社会の変革を予見する。稀代の造形作家の思想の軌跡を辿り、その現在地を明らかにする、比類なき批評集。
目次
1 而今而後―あとさきへの思慮(而今而後;数万年後の「いまでも」 ほか)
2 非同期性―一致しえないものが一致することの意味(無関係性あるいは非同期性を考察するための差し当たっての注意;非同期性について ほか)
3 何事のおはしますかはしらねども(雨の中に流れる涙。―“PUBLIC ART”の「領域」;日々の諍い、あるいは法外な経験 ほか)
4 配景的対応(弱い身体/強い身体;クール ほか)
5 アトピーな報せ(彫刻の支持体;ホームレスについて ほか)
著者等紹介
岡〓乾二郎[オカザキケンジロウ]
1955年東京生まれ。造形作家、批評家。武蔵野美術大学造形学部彫刻学科客員教授。1982年のパリ・ビエンナーレに招聘されて以来、数多くの国際展に出品し、セゾン現代美術館(2002年)、豊田市美術館(2019‐20年)にて大規模な個展を開催。「ヴェネツィア・ビエンナーレ第8回建築展」(2002年)の日本館ディレクター、現代舞踊家トリシャ・ブラウンとのコラボレーション(2007‐09年)ほか、絵画、彫刻、映像、建築など、ジャンルを超えて作品を創造するとともに、美術批評を中心に執筆を続けてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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