出版社内容情報
《「イメージ」に何ができるのか? 》
ケニアと日本をつなぐ洗濯物、風を可聴化するハープ、コロナ禍を経た展示──。
アートと人類学が切り結ぶ場所で、まだ見ぬイメージの可能性を考える11人の、研究、制作、展示をめぐる実践と思考。
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人間が抱くイメージをさまざまに表現してきたアート。
文化や技術、宗教とそれらに結びついたイメージの多様性を探究してきた人類学。
ふたつの交わるところで研究、制作、展示を行う11人の実践から、「イメージ」という言葉が持つ豊かな広がりが見えてくる。
内容説明
「イメージ」に何ができるのか?ケニアと日本をつなぐ洗濯物、風を可聴化するハープ、コロナ禍を経た展示―アートと人類学が切り結ぶ場所で、まだ見ぬイメージの可能性を考える11人の、研究、制作、展示をめぐる実践と思考。
目次
第1部 拡張するフィールド(妖術と人類学の喚起、その拡張;具象のポリフォニー―音‐イメージ知性の特徴とダイアローグ)
第2部 隔たりなき表現活動―制作と研究(生を変容させるアートプロジェクト―“感覚の洗濯”の着想から記録方法まで;エオリアン・ハープの実践を通して再構築される身体と環境の関係性 ほか)
第3部 表現と社会―不可能を超えるイメージ(私は鹿で太陽で、そして私たち―近年の志賀理江子による協働を介したイメージ実践の可能性;社会性の芸術―映像が媒介する接触と波動について)
第4部 映画におけるイメージとその拡張(ゾミアの遊動民―映画『森のムラブリ』をめぐる旅;証言者の沈黙をめぐる映像作家の表現(コトバ)―映像/イメージ)
第5部 イメージの脈動(パンデミック後のイメージの行方―「静のアーカイブ」から「動的イメージ」へ;イメージの吟遊詩人)
著者等紹介
藤田瑞穂[フジタミズホ]
京都市立芸術大学。1978年兵庫県生まれ。京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAチーフキュレーター/プログラムディレクター。専門は現代美術、表象文化論。同時代を生きるアーティストやさまざまな分野の専門家と協働し、領域横断的な展覧会やアートプロジェクトの企画を手がける
川瀬慈[カワセイツシ]
国立民族学博物館。1977年岐阜県生まれ。エチオピアの吟遊詩人の人類学研究、民族誌映画制作に取り組む。人類学、シネマ、アート、文学の交差点から人文学における創造的な叙述と語りを探求する
村津蘭[ムラツラン]
東京外国語大学。1983年大阪府生まれ。専門は映像人類学、宗教人類学、アフリカ地域研究。これまでの研究テーマとして、ベナンにおけるキリスト教系新宗教、妖術師、悪魔祓いなどがある。映像、フィクション、インスタレーションなど様々な方法による人類学を試行している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。