出版社内容情報
〈世界と向き合い、「つくる」ために〉
人類学の巨人が縦横に論じる、アート、デザイン、建築、哲学。
想像と創造をうながす現代思想の最前線。
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現代の人類学者を牽引する思想家が随筆、批評、寓話、詩などさまざまな形式を駆使して、アート、建築、デザインを論じる。
火、樹木、山、飛行、地面、時間、石、絶滅、線、糸、言葉、手書き、頭字語、色……創造と想像を刺激する思考の集成。
内容説明
現代の人類学を牽引する思想家が随筆、批評、寓話、詩などさまざまな形式を駆使して、アート、建築、デザインを論じる。火、樹木、山、飛行、地面、時間、石、絶滅、線、糸、言葉、手書き、頭字語、色…創造と想像を刺激する思考の集成。
目次
森の話
吐き、登り、舞い上がって、落ちる
地面に逃げ込む
地球の年齢
線、折り目、糸
言葉への愛のために
著者等紹介
インゴルド,ティム[インゴルド,ティム] [Ingold,Tim]
1948年イギリス・バークシャー州レディング生まれの人類学者。1976年にケンブリッジ大学で博士号を取得。1973年からヘルシンキ大学、マンチェスター大学を経て、1999年からアバディーン大学で教えている
奥野克巳[オクノカツミ]
立教大学異文化コミュニケーション学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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- 評価
本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
19
人類学者が主に美術館の要請で書かれたブログ(内容はハイソな感じ)なのか、その時々の作品から感じたコトバ(文字化されない芸術としてのコトバ)に応えたものや、自然界の世界(「環境の知覚」と呼ぶ)への応答としてのエッセイを綴ったもの。哲学的思索で内容は難しいが生命讃歌にあふれているエッセイなのか。パラパラと拾い読み。2024/09/24
テツ
13
社会人類学者インゴルドのエッセイ。内側と外側との間に広がる絶望的な隔たりに気づきそれを常に意識して、真の意味では絶対に届かないやりとりを繰り返すこと『応答、しつづけること』によってのみ、自分自身の輪郭は明確になっていく。あたりまえなことなんだけれど、この世界に自分自身しか存在しなければ自分という存在を意識することはできない。自分以外の全てに対しての対峙の仕方がこの世界における自分の存在の本質となっていく。生の実感とかもきっとそこから生じるんだよな。良い本でした。2024/03/28
sakanarui2
6
人類学者による、世界と出会い応答することについてのエッセイ集。心地よく優しい言葉で書かれているようで、わりと難解。わかったようでわからない。読みながら視界が開けていく気がするのだけど、指の間から言葉がこぼれ落ちていって、何を読んだのか憶えていられない。 ティム・インゴルドのことを知ったのはアートの文脈から。初めて読む著書がこれで良かったんだろうか。ちゃんと味わうのに私には何か足りないんじゃないかとぼんやり思った。また時間を置いて読んでみたい。2024/12/18
文狸
2
謝徳慶の章が自分の人生の主題とも関連していてとりわけ目を引いた。1年間部屋に篭って毎時間ごとにタイルカードを押すパフォーマンスをやることの切実さは少しわかる気がする。2023/08/20
もと坊
2
大吾されておるような方ですね。 共に生きるからこそ、自由でいられる。 エッセイだからこそ、コトバが限られずに届く。 骨太です。 じっくり向き合うことを余儀なくされます。 でも読み終わる頃には不思議と何となく分かるような、自分と一つになってるようなそんな気になってきます。 また伺います。2023/07/16