出版社内容情報
もうすぐ絶滅する人類のために
狩猟に疲れ、ボルネオの闇夜の森で微睡(まどろ)む人類学者は、寝袋を這うアリたちの足音を確かに聴き、自分がアリの世界の一員となったと感じる……。
「この世界は人間だけのものではない」という深い実感から出発し、動物、死者、そして生命そのものへと向かう全く新しい人類学の探求が幕を開ける。
ボルネオの森から、多種的世界とアニミズムを経て、「生命とは何か」という根源的な問いへ。
インゴルド、コーン『森は考える』、ウィラースレフ『ソウル・ハンターズ』、アナ・チン『マツタケ』ら最新の人類学の議論を積極的に吸収しつつ、人類学の新たな可能性が展開される。
――世界の覇者を自認してあらゆるものを食い尽くし、絶滅の淵に立つ人類に、世界観の更新を迫る、壮大な「来たるべき人類学」の構想。
内容説明
ボルネオの森から、多種的世界とアミニズムを経て、「生命とは何か」という根源的な問いへ。世界の覇者を自認してあらゆるものを食い尽くし、絶滅の淵に立つ人類に、世界観の更新を迫る。壮大な「来たるべき人類学」の構想。
目次
序論 平地における完全なる敗者
第1部 アニマルズ(鳥たち;リーフモンキーの救命鳥 ほか)
第2部 スピーシーズ(多種で考える―マルチスピーシーズ民族誌の野望;明るい人新世、暗い人新世 ほか)
第3部 アニミズム(人間だけが地球の主人ではない;科学を凌ぐ生の詩学 ほか)
第4部 ライフ(考える森;考える、生きる ほか)
人類の残された耐用年数―厚い記述と薄い記述をめぐって
著者等紹介
奥野克巳[オクノカツミ]
立教大学異文化コミュニケーション学部教授。1962年生まれ。20歳でメキシコ・シエラマドレ山脈先住民テペワノの村に滞在し、バングラデシュで上座部仏教の僧となり、トルコのクルディスタンを旅し、インドネシアを一年間経巡った後に文化人類学を専攻。1994‐95年に東南アジア・ボルネオ島焼畑民カリスのシャーマニズムと呪術の調査研究、2006年以降、同島の狩猟民プナンとともに学んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tamami
原玉幸子
たーぼ
はまななゆみ
ゴロチビ