内容説明
多くの人命を奪った「セウォル号沈没事故」、現職大統領を罷免に追い込んだ「キャンドル革命」という社会的激変を背景にした連作小説。孤立し、閉塞感が強まる日常の中で、人はいかに連帯し、突破していくのか?行く先に真の“革命”はもたらされるのか?私たちが望む未来とは?人は誰もが唯一無二の存在という事実をあらためて突きつけていく。デビューから15年。たくさんの読者を獲得すると同時に、文壇の確固たる支持を受け、名実ともに韓国を代表する作家となったファン・ジョンウンが放つ、衝撃の最新作。「d」と「何も言う必要がない」の2作品を収録。2019年「小説家50人が選ぶ“今年の小説”」第1位。5・18文学賞、第34回萬海文学賞受賞作。
著者等紹介
ジョンウン,ファン[ジョンウン,ファン]
1976年生まれ。2005年、短編「マザー」でデビュー。08年、最初の短編集『七時三十二分象列車』を発表すると、現実と幻想をつなぐ個性的な表現方法が多くの人の心を捉え、“ファン・ジョンウン・シンドローム”を巻き起こす。10年、最初の長編小説『百の影』で韓国日報文学賞、12年、『パ氏の入門』で申東曄文学賞、14年、短編「誰が」で李孝石文学賞、15年、『続けてみます』で大山文学賞、17年、中編「笑う男」(『ディディの傘』収録作「d」)で金裕貞文学賞など、数々の文学賞を受賞。『ディディの傘』で5・18文学賞と第34回萬海文学賞を受賞している
斎藤真理子[サイトウマリコ]
1960年新潟生まれ。韓国文学の訳書多数。パク・ミンギュ『カステラ』で第1回日本翻訳大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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