内容説明
母と息子の甘美で重苦しい関係が日本社会の基層を作っている―男性にとって女性は恐るべき母でしかないとしたら、社会の中での女性への差別もミソジニーも当然かもしれない。西原理恵子『毎日かあさん』、のぶみ『ママがおばけになっちゃった!』、古典ともいえる江藤淳『成熟と喪失』、村上春樹の小説群や、ひきこもり、教育ママ、相模原障害者殺傷事件など、社会で起こる様々な事例を引きながら、母と息子の関係性をものさしとして、日本社会のいまを考える。
目次
第1章 母親業はやめられない―過酷で甘美な母というお仕事
第2章 母は捧げる―自己犠牲という弱者の戦略
第3章 母の愛は有償である―イエの継承者をつくる
第4章 イギリスに「いい息子」はいない?―ジェントルマンの予備軍たち
第5章 母は稼いで世話もする―「ダメ息子」と「しっかり娘」のお約束
第6章 恐れられる母は女性蔑視を生む―マザコンを隠蔽するセクハラ
第7章 繭のなかから世界を眺める―幽閉される息子たち
第8章 豊かな世界と「ママっ子男子」の登場―友だち化する母と息子
第9章 「教育ママ」の現在と未来―マニュアルをつくる母親たち
第10章 母は見捨てる―切断する母の論理
第11章 母の喪失と崩壊―「父」なき社会の底知れぬ不安
終章 母と息子が離れるとき、日本は動き始める
著者等紹介
品田知美[シナダトモミ]
社会学者、早稲田大学総合人文科学研究センター招聘研究員。1964年三重県生まれ、愛知県育ち。2001年東京工業大学大学院社会理工学研究科博士課程修了。博士(学術)。城西国際大学福祉総合学部准教授などを経て、現職。専門は社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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