内容説明
痛みとよろこびを知るすべての人に贈る36の詩。
目次
定義1
弱い人
光
受苦
定義2
車窓
悲愛
時のありか
時のきらめき
傘〔ほか〕
著者等紹介
若松英輔[ワカマツエイスケ]
1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家、東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第十四回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第二回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第三十三回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第十六回角川財団学芸賞、第十六回蓮如賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
東谷くまみ
44
愛するヒトやモノを喪ったとき、心は悲しみに支配されるけれど、いつしかそれは少しずつ蒸留されて“愛しみ”へと変化する。かわした言葉、そばで感じた温もり、優しい光を湛えた瞳。もう同じ時を生きることはないけれど、今でも時々思い出す。ふと襲ってくる悲しみも、あなたの思い出の前では無力だ。あとがきから「人は自分で何をしたのか分からないとき、利他においてもっとも強靱になる」。あなたが私にくれた、今を生きる私を支えてくれるもの…それが愛。2023/04/18
フム
29
美しい本。愛を知ることの喜びよりも、愛することで生まれる悲しみについて書かれていて、読んでいると心がしずまってくる。「愛しみと書いて かなしみと 読むそうです」「愛することは 悲しみを 積み上げること…」そうだなぁ…と思う。2020/10/19
R子
19
“愛しい”には、“ いとしい”と“ かなしい”が含まれている。“いとしい”に伴って“かなしい”は大きくなる。傍にいるときには“いとしい”だけで気づかないけれど、離れたときにはじめて“かなしい”を知るのだ。若松さんの紡ぐ言葉はやさしくてまっすぐで心に沁みた。沁みすぎて涙まで出た。読んでいると大切な人のことを思い出して、胸がいっぱいになる。装丁も含め素敵な愛の詩集だ。このシリーズ追いかけたい。2024/01/22
双海(ふたみ)
17
再読。愛ってなんだっけ?っていう感じになったので。「光」という詩から・・・「言葉で/おもいを/告げるのも/いいけれど/気づかれないように/ひとりで/あなたをおもって/祈っているのもいい」2021/01/12
双海(ふたみ)
15
再読。安易な空想に逃げることなく、また、俗事に堕することもなく、絶妙なバランスを保ちながら紡がれる愛の詩。2020/08/14
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