内容説明
別の世(アナザワールド)への絶えざる郷愁と渇望。現実からの逃避か、神に代わっての世界の創造か―不朽の名作『ナルニア国物語』『指輪物語』『ゲド戦記』を渡辺京二が読み解く。
目次
第1講 読書について
第2講 『ナルニア国物語』の構造
第3講 C.S.ルイスの生涯
第4講 トールキンの生涯
第5講 中つ国の歴史と『指輪物語』
第6講 『ゲド戦記』を読む
第7講 マクドナルドとダンセイニ
著者等紹介
渡辺京二[ワタナベキョウジ]
1930年京都生まれ。大連一中、旧制第五高等学校文科を経て、法政大学社会学部卒業。評論家。河合文化教育研究所主任研究員。著書に『北一輝』(ちくま学芸文庫、毎日出版文化賞受賞)、『逝きし世の面影』(平凡社ライブラリー、和辻哲郎文化賞受賞)、『黒船前夜』(洋泉社、大佛次郎賞受賞)、『バテレンの世紀』(新潮社、読売文学賞受賞)など多数がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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KAZOO
75
渡辺さんによる子供向けのファンタジーについて熊本の本屋さんで講義された内容を2冊の本にまとめられたものです。対象は中学生以上なのでしょう。この上巻ではわたしが以前に読んだ本(「指輪物語」「ゲド戦記」)の紹介があり、興味を持って読むことができました。また話し言葉であることも(それが不満の方もおられると思いますが)理解を助けてくれます。最初に「読書について」という前置きがありご自分の経験などを語られています。上記の他に私が読みたいと思っていた「ナルニア国物語」についても詳細な解説がありました。2023/12/04
南北
37
あの渡辺京二がファンタジー論ですか?と思って読むことにしました。「ナルニア国物語」のC・S・ルイス、「指輪物語」のトールキン、「ゲド戦記」のル・グインやマクドナルド、ダンセイニが取り上げられています。文学として語ろうとしているので、作家の生涯が比較的詳しく語られています。上記の作品が既読だという人には意外な側面を知ることができますし、未読だという人には作品を読むきっかけになるのではないでしょうか?ファンタジーなんて大人が読むものじゃないなんて「大人」になれていない証拠かもしれませんよ。2019/11/17
水月
6
ファンタジー育ちのわたしにとって、「ナルニア国」シリーズは、前半生の読書ハイライトだ。その作者ルイスと合わせて2講分を割き、大作「指輪物語」とトールキン、そして「ゲド戦記」と取り上げている。七講のマクドナルドとダンセイニは残念ながら未読だが、こんな講義を熊本の書店ではやっているんだなあ、と、うらやましい限り。 これまで、意識したことはなかったが、イギリスのファンタジーであるらしく、この、地に足がついた強さがわたしの嗜好に合ったのだろうと思う。あらすじ解説が多いので、読書紹介にも。2019/09/23
ikeikeikea
4
『逝きし世の面影』で有名な著者のファンタジー小説に関する講義をもとにした1冊。口述の講義がもとなのでとても読みやすい。 上巻ではC.S.ルイス、トールキン、ル・グインがメインで取り扱われる。『ナルニア国物語』『指輪物語』『ゲド戦記』を著者が再話した上で解説していくという構成になっているので、前記作品をまだ読んでいなくてネタバレされたくないという人は要注意。作品だけでなく著者の人となりについても詳しく扱うので、作品を読んで人にも新しい発見がありそう。本作でトールキンがカトリックである事を初めて知り驚いた。2019/10/14
jinxixiuwen
1
作品の選択だけで読んでみたけれど、だらだらとした作品と作者の紹介だけで、読みも研究もない…2019/10/17