内容説明
小6から『ガロ』編集長時代までを駆け抜ける自伝エッセイ。
目次
1 小6から中3まで―1959‐1962(私はデザイナー志望の小6だった;私はこのようにしてデザイナー志望者となった ほか)
2 工芸高校と浪人時代―1964‐1968(高校時代、ついに和田誠さんに出会った;新しい雑誌が新しい才能を用意する ほか)
3 美学校時代―1969‐1970(美学校(無試験)に入学する
木村先生の授業 ほか)
4 『ガロ』編集者時代―1972‐1980(雑誌『話の特集』の意味;元祖ヘタうま ほか)
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
30
ほぼ同じ時期に刊行開始された、『話の特集』と『ガロ』とを、並べて同じくらいの熱量で語れるのは、南さんぐらいかも。ちょうど、矢崎泰久『「話の特集」と仲間たち』を読んだばかりだった。この南さんの本には、矢崎さんのことは一行も書かれていないけれども。2020/03/22
ばんだねいっぺい
28
美人につられて(笑)木村恒久さんと赤瀬川さんのはなしが面白かった。 南さんが授業を受けている様子を見てみたく思った。2019/08/10
阿部義彦
25
楽しいだけじゃなく、凄く為になり考えるヒントの詰まった本です。和田誠に憧れたおにぎり頭の少年の、挫折故に出会えた稀有な才能達。ガロ創刊者の長井さんを、「モノを作る人は自分のしたい事があるのだ。」それが分かってたから三平さんと組んで仕事が出来たのだ。もう出来上がっている「儲かる人」を拝み倒してはじめた訳じゃない。水丸さんを評して、水丸さんは似顔絵の面白さを静物画に写しかえるという発明をしたのだ。水丸さんは「戦略的」に考えていた。のほほんとしているようで、ギリギリと考えて絵を描いた人だと思う。魔法が解るよ!2019/06/28
ツキノ
18
南伸坊が目撃した日本のイラストレーション史。なんて刺激的でおもしろい本だろう!南伸坊さん大好きになった。文章にそこはかとない可笑しみがあり、内容にも引きつられて一気読み。「再三申し上げるように、私は試験には受からない」とかおもしろすぎ。高校時代、『みずゑ』『ガロ』『話の特集』に出会い影響を受け、古書店をはしからひやかしたり、現代芸術の画廊を巡り歩いたり、美学校での赤瀬川原平の講義が再現。「前衛ってまるでいたずらの王様みたい」「芸術は冗談」など、かなり興味深い。作品の模写も素晴らしい。もう一度読みたい!2019/08/29
ちゃま坊
15
あぁ楽しかったな1970年代ごろのイラストレーションの世界。和田誠、横尾忠則、赤瀬川原平、水木しげる、つげ義春・・・自分は南伸坊氏から10年遅れでこの世界を追体験していたのか。当時ガロを愛読し、和田誠「ひとコマランド」に熱中していたから南さんの波長は重なる。2019/10/05