亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ １９２４―ヒトラーが“ヒトラー”になった年

レンジ，ピーター・ロス【著】〈Ｒａｎｇｅ，Ｐｅｔｅｒ Ｒｏｓｓ〉/菅野 楽章【訳】

亜紀書房（2018/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 352p／高さ 20cm
• 商品コード 9784750515366
• NDC分類 289.3
• Cコード C0022

出版社内容情報

一介の“チンピラ”にすぎなかった男は、如何にして“総統”になったのか？



1924年はヒトラーの挫折の年でもあり、挫折を栄光に変えるための転換の年でもあった。



ミュンヘン一揆に敗れ、獄中で過ごした知られざるヒトラーの一年に、膨大な資料から肉薄する歴史ノンフィクション！



「挫折したクーデターは、彼の人生にとって、そしてドイツの独裁者になるという公然の計画にとって、これ以上ない出来事だった。一九二四年をランツベルク刑務所で過ごしていなければ、ドイツの支配、世界に対する戦争、ホロコーストは成し遂げられなかったかもしれない。ヒトラーを落ち込ませた一年は、本来ならば彼のキャリアを終わらせるはずだったが、現実には、衝動的な革命家を、権力獲得に向けた忍耐強い政治家に変える、決定的な時期となった」（本書より）

ピーター・ロス・レンジ［ピーター ロス レンジ］
著・文・その他

菅野 楽章［カンノ トモアキ］
翻訳

内容説明

一介の“チンピラ”にすぎなかった男は、如何にして“総統”になったのか？１９２４年はヒトラーの挫折の年でもあり、挫折を栄光に変えるための転換の年でもあった。ミュンヘン一揆に敗れ、獄中で過ごした知られざるヒトラーの一年に、膨大な資料から肉薄する歴史ノンフィクション！

目次

プロローグ　不可解な躍進
ミッション発見
魅了された集団
高まる圧力
熱い秋
ミュンヘン一揆（プッチ）
どん底
反逆罪裁判
歴史の裁き
世界再編
ボス
聖典
二度目のチャンス
再出発
エピローグ　その後に起きたこと

著者等紹介

レンジ，ピーター・ロス［レンジ，ピーターロス］ ［Ｒａｎｇｅ，Ｐｅｔｅｒ　Ｒｏｓｓ］
ジャーナリスト。ドイツ事情を専門とし、戦争、政治、国際情勢などを取材する。「タイム」「ニューヨーク・タイムズ」「ナショナル・ジオグラフィック」「サンデー・タイムズ・マガジン」「プレイボーイ」などに寄稿し、「ＵＳニューズ＆ワールド・レポート」のホワイトハウス担当記者もつとめた。ワシントンＤＣ在住

菅野楽章［カンノトモアキ］
１９８８年東京生まれ。早稲田大学文化構想学部卒業（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[スー]

91ヒトラーが徴兵試験に不合格になるぐらい貧弱でうだつの上がらない青年がどうやってドイツで絶対的な信頼を勝ち取っていったかを知ることができました。敗戦の屈辱と経済の悪化で人々の不満は高まっていた所に勲章を受け演説の上手いヒトラーが徐々に人気を得ていく過程は居場所がなかった人がようやく自信を持てる居場所を見つけた感じで歴史を知らなければ応援したくなるぐらいでした。

2021/07/29

[blazing_stars]

議会政治を破壊する思想に、ある意味法で守られた刑務所の塀の中で達するという皮肉…あとがきのように、「1924年」だけでも無数のifがある。歴史は必然か偶然の産物か。ヒトラーが現れなくとも他の誰かがやったのか。答えはない。

2020/11/13

[コーイチ]

活字密度が濃い～。 ヒトラーはプロパガンダの才に長けている。 この当時Youtubeがあったら、ドイツ1のユーチューバーとなっていたことだろうね。

2018/08/07