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内容説明
驚くべき食と生命のダイナミズム、学ぶべき祖先たちの進化と適応!食の多様性にはすべて理由があった!昆虫、果実、肉、魚、穀物…。栄養学、進化論、自然人類学の見地から、人類のエネルギー摂取における謎に満ちた遠大な歴史に迫る。
目次
昆虫を食べないなんて
ドリアンが落ちる季節
肉は性欲を高める
魚は健康にいいけれど
でんぷんの帝国
万能薬―水・アルコール・乳製品
盗人の真実―感染症・寄生虫
二度目の沖縄戦
食物の未来
著者等紹介
レ,スティーブン[レ,スティーブン] [Le,Stephen]
オタワ大学生物学科客員教授。ジョンズ・ホプキンス大学高等国際関係大学院で修士号、2010年にカリフォルニア大学ロサンゼルス校で自然人類学の博士号を取得
大沢章子[オオサワアキコ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
27
カナダで育ったベトナム系の研究者による、食からみた文化研究といった楽しい一冊です。昆虫食の部分では、昔大好きだった邸永漢さんの「食は広州に在り」を思い出して笑ってしまいました。自分はハチの子とかひょいひょい食べますが、韓国で食べたカイコのさなぎはちょっと口に合わなかったなあ。西洋で教育を受けた人のアジア再発見、といった部分は自分と重なります。犬食は書けてるけど鯨食は荷が重すぎたみたい。だよね。2020/09/25
くさてる
22
食と健康に関するルポはこれまでにも色々読んできたけれど、この本が一味違うのは、著者がベトナム系アメリカ人で、ベトナムの食文化も知り、アメリカ人としての食も楽しんできたこと。体当たり的に世界の様々な食の現場に赴いて取材している内容は、小説的で面白かった。結論は、適度な運動をしながら自然と親しみ、伝統食を食べること、流行りのダイエット方法は効果がない、というあたりですが、その平凡と言えば平凡な結論こそが真実ってことなんだと思います。ただ、遺伝子組み換え食品のあたりの記述はちょっと陰謀論ぽくて疑わしかったです。2017/11/22
baboocon
16
昆虫、果物、肉、魚、でんぷん(炭水化物)、水・アルコール・乳製品、感染症・寄生虫、カロリー・・・。食物や食に関するテーマごとに章立てされ、著者が世界各地を旅して聞き取りを行った文章と共に人類の進化の歴史から食と健康について考察する。著者がベトナム系カナダ人なため、冒頭から昆虫食について語られているのが面白い。どの食物もこれを食べればよいという性急な結論は出さずに進み、最終章では祖先が食べていた伝統食を食べよ、流行りのダイエットは効果がないと結論づけている。2021/06/08
ネコベス
8
現代の数多ある健康の問題は祖先が守ってきた食習慣やライフスタイルを変えたことや環境の変化が原因ではないかというのが著者の主張。世界中飛び回って昆虫食、果物、肉、魚、アルコール、乳製品、寄生虫等多岐にわたって言及されているが、よく歩き先祖伝来の伝統食を食べて、AGE摂取量を少なくするため焼く・揚げるより茹でる・蒸す・炊くを推奨するなど結論はありきたりで無難。「適切な食べ物を食べ、よく歩き、後のことは全て自分の身体にまかせておけばいい」ですって。2017/11/25
Cozy
6
健康長寿であるための食とは?今も相反する様々な主張が世界中をかけめぐっている。何を信じたらよいのか正直見当がつきにくい。こんな壮大なテーマに1憶年の食の歴史を栄養学・進化論・自然人類学の見地からさかのぼり今を生きる私たちに何が大切かを考える切り口を投げかけてくれる内容。本書を読んでこれからは自分の健康はもちろんのこと未来の子供たちの健康(地球の健康:サステナブル)を意識することを大切にしていきたいと強く感じた。備忘録:よく歩く・適量のアルコール・伝統食・日光・安全な菌や寄生虫2021/05/02