出版社内容情報
米大統領より大きな権限を持った自治体の首長。人事・予算・立法のすべてに巨大な力を持つ権力者が“改革”の名で地方自治を停滞させている。経済面の貢献度から、首長の仕事をつぶさに検証し、あるべき地方行政の姿を提示する。
内容説明
米大統領より大きな権限を持った自治体首長の暴走を止めよ!経済面の貢献度から、首長の仕事をつぶさに検証し、あるべき地方行政の姿を提示する。
目次
改革派首長が誕生した理由―はじめに
第1章 改革派首長の系譜
第2章 今をときめく改革派首長たちの動向
第3章 改革派首長の共通項
第4章 改革派首長の登場によって地域経済は好転したのか
第5章 改革派首長をどうみるべきか
いかに地域の振興に尽くしたか―終わりに
著者等紹介
田村秀[タムラシゲル]
1962年北海道苫小牧市生まれ。東京大学工学部卒、博士(学術)。自治省、香川県企画調整課長、三重県財政課長などを経て、新潟大学法学部長・教授。専門は行政学、地方自治、公共政策(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ophiuchi
4
第4章で都道府県民所得ランキングの推移を取り上げて、改革派知事が成果をあげていないとしているのだが、章の最後に「ランキングに一喜一憂するのは得策ではない」と書かれていて、目が点になってしまった。(私が大嫌いな)橋下大阪市長がこれを読んだらここを逆批判することだろう。2014/08/07
awe
2
元官僚とはいえ曲がりなりにも学者が書いた本だしなと思って買って早速読んでみたところ・・・。とは言え,革新自治体の首長や現代の改革派の首長の情報がコンパクトにまとまっているという点では得るものはあった.まず改革派首長が生まれる背景として,日本の法体系がドイツ由来の大陸法,つまり明確に国家と自治体の権限が分けられていないために,法律にさえ違反しなければ自由に条例を作ったりできる,自由に政策を打ち出せる点にあるとする.具体的には,公開オンブズマン制度や環境アセスメントは川崎市が始めたんだとか.ヘイト規制関連でも2020/12/29
加藤晶也
1
戦後の革新系の首長から現在の橋下大阪市長まで「改革」を標榜する首長を否定的に分析した一冊。網羅的に改革派首長の取り組みや実績をまとめていて頭の整理になった。が、最後の章で実績を評価する際に県民所得だけのランキングだけで論じるのはやや分析が甘い印象。県民総所得の実質での推移とか、経済指標以外でも取り組んだ政策についてのデータとかもう少し盛り込んでほしかった。あと政治家の名前(漢字)の間違いが少なくとも二つ。プロとしてあるまじきこと。編集者が気づかないと。2014/08/24
Katsuaki Mori
0
2016/05/08-2016/05/102016/05/10
ハット
0
過去の改革派と形容される自治体首長にスポットをあてて批判的に論じた一冊。 結局地道で堅実なリーダーが良いのだろうけど、キャラクターの強いリーダーが持て囃されるのも今の時代の流れともいえるのかな。2014/12/31