内容説明
花を求めて、東京をぐるり歩いてみたら、思いがけない江戸に出会った。亀戸天神の藤、堀切菖蒲園、向島百花園、六義園、大宮盆栽村、吉野梅郷…ビルや高速道路を借景に、江戸行楽地は健在なり―名エッセイストがつづる花と歴史の小旅行。
目次
藤―亀戸天神
菖蒲―堀切菖蒲園
睡蓮―小石川後楽園
朝顔―向島百花園
萩―向島百花園
秋を探しに―小石川植物園
菊―浅草寺
盆栽―大宮盆栽村
梅―吉野梅郷
百花ひらく―井の頭公園
桜―飛鳥山公園
つつじ―六義園
牡丹―上野公園
ばら―日比谷公園
著者等紹介
岸本葉子[キシモトヨウコ]
エッセイスト。1961年神奈川県生まれ。東京大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふぅわん
50
【歴史と花を愛でる】エッセイ本。ちょっとした著者のプチ旅。吉野梅郷は、行ってみたいなぁ。盆栽の魅力が、まだわからない私ですが🙏この本を持って大宮盆栽村に行ったら、視点も変わるかなあ。 花ことに紹介されてまとめられたエッセイ本。ちょっとした心の癒しに、ホッとひと息しながら読めます^^2021/11/16
バニラ風味
8
藤の花の季節は、毎年あしかがフラワーパークに行ってました。来年は、亀戸天神に行ってみようかなと思っていたところ、この本では冒頭から、正にその話題。小石川植物園に、向島百花苑、その他エトセトラ。東京近郊には、気軽に行ける花の名所が沢山あります。その場所ならではの、花の時期、季節を確かめて出かける(実はこれが、なかなか難しい)と、沢山の発見があることでしょう。また、花を愛でるだけでなく、その土地の歴史を知ったり、近くの商店などを楽しむことで、花散歩の醍醐味が倍以上に広がります。そのガイドにぴったりな一冊です。2013/12/09
Noelle
7
「江戸名所花暦」と「東京の原風景」という本を指南書に江戸以来の花の名所を訪ね歩く作者。江戸の花の名所は寺社の庭もあれば、幕府が作った行楽地もあり、また町人たちの園芸ブームによって流行った花園など、それぞれの成り立ちが、歴史を感じさせて面白かった。江戸人の間の園芸熱が、さまざまな花の品種改良を促したのは、中世ヨーロッパのチューリップ熱と同様なんだ。郊外ではなく、市中の花巡り、私は本書を手に東京花散歩を楽しみたい。2019/08/01
めぐみこ
4
藤・菖蒲・萩・菊・梅・牡丹etc...季節ごと花を探して近郊へ。さすが東京、どこもかしこも歴史だらけ。幕府の瓦解や大空襲を経ても受け継がれてきたもの、一度廃れるも復活したもの、それぞれに思いを馳せながら見る花は、一味も二味も違いそう。2020/09/22
むつぞー
3
『江戸名所花暦』をガイドブックに東京の花の名所を歩くエッセイ。亀戸天神の藤、堀切菖蒲園、向島百花園、六義園…花を求めて散歩したくなります。吉野梅林と大宮盆栽村はちょっと遠いので行ったことはないし、他は行ったことあるっても、花に合わせたことがない所もあるしね。2011/04/21