内容説明
秦代末の項羽から漢詩全盛の唐の李白・杜甫、そして、清の袁枚まで100人。一人一首ずつのアンソロジー。100人の詩人から「これぞ」という1首を精選。人生と自然を描きつくす100首。
目次
緑の章(高駢―見えぬ微風を香りでとらえた爽やかな絶句(山亭夏日)
王湾―張説に激賞されたみごとな対句(次北固山下) ほか)
紅の章(杜牧―墨絵のような風景が一転、鮮やかに(山行)
李商隠―“獺祭魚”と呼ばれた詩人の名詩(楽遊原) ほか)
黄の章(范成大―わずか十四字で四色、彩りの対比の美しさ(夏日田園雑興)
韓〓(こう)―「飛花」「御柳斜」の詩語で春風の動きを表現(寒食) ほか)
白の章(蘇〓(てい)―繊細な感覚で詠んだ、五言絶句双璧の一つ(汾上驚秋)
漢の高祖―天下を守る意志を強く打ちだす(大風歌) ほか)
玄の章(盧綸―雪の白さを月の黒さとの対比で浮き彫りに(塞下曲)
張継―視覚・聴覚をとおして描くやるせない旅愁(楓橋夜泊) ほか)
著者等紹介
渡部英喜[ワタナベヒデキ]
1943年、新潟県生まれ。二松学舎大学大学院文学研究科中国学専攻博士課程修了。盛岡大学文学部教授、二松学舎大学文学部非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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