内容説明
「うそをつかない」、「情報を開示する」、「ミスがあれば謝罪する」、この三原則を病院の「文化」として根づかせ、患者と医療者のパートナーシップをつくっていくことで、医療事故やトラブルによる被害者・医療者双方の苦しみを少しでも減らしていきたい―それが、子どもを医療事故で亡くした著者の願いである。
目次
第1章 被害者の気持ちを知る(息子を失ったとき;事故後の対応に傷つく)
第2章 被害者・医療者の心のケア(被害者の心は変わっていく;被害者を支えることとは;当事者同士のコミュニケーションが癒しに)
第3章 病院の文化をつくる(訴訟になるまえにできること;人材養成でなく、病院全体の「文化」をつくる;被害者を支え救済するために)
第4章 患者と医療者の「架け橋」に(セーフティー・マネージャーの仕事;基本は、向き合うこと)
著者等紹介
豊田郁子[トヨダイクコ]
1967年生まれ。2004年9月まで17年間病院事務職として勤務。03年3月、医療事故により長男(当時5歳)を亡くす。再発防止を願い、同年12月より医療事故に関する講演活動をはじめる。04年10月よりセーフティー・マネージャーとして新葛飾病院に入職し、医療安全対策室・患者支援室を開設。おもに患者支援室院内相談員の役割を担う。東京大学医療政策人材養成講座(患者支援者コース)一期生。07年11月、新葛飾病院の患者支援室が、医療の質・安全学会の第一回「新しい医療のかたち」賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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