出版社内容情報
紛争や迫害により故郷を追われた人々を保護・支援するための国際体制「難民レジーム」の歴史と現状を詳細に分析。それが難民を「保護される客体」として位置づけてきたことの限界を超えて、彼らの当事者性を回復するためには何が必要なのかを探る。
内容説明
難民レジームは、難民の当事者性をどう捉えてきたのか。難民をめぐる制度や実践を、国家ではなく難民の視点から問い直す。
目次
第1章 難民レジームの歴史的背景および基本概念
第2章 集団安全保障レジームと難民レジームの補完と相克
第3章 難民レジームにおける“人道主義的支配”とその超克―当事者性回復のための“グローバル異議申立デモクラシー”
第4章 国際難民レジームは「終わる」のか?―タンザニアにおける難民の帰還/送還とノン・ルフールマン原則
第5章 「解決策」から難民レジームを再考する―「移動による解決策」の先に
第6章 隔離・収容される庇護希望者の「当事者性」―オーストラリアの国外難民収容所からの告発とその影響
第7章 当事者性の分析視座からみるUNHCRによる社会的結束支援―緒方貞子の「共生を想像する」プロジェクトから持続的平和まで
第8章 解決策としての難民起業家?―欧州における難民の自立支援の試みと多様な支援主体
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- 古文書学者の訪び或る記