出版社内容情報
バイオメトリクス、生体認証の技術なくしては、今日の社会活動は成り立たないというところまできている。こうした技術が立脚している、近代特有のいわば「可読的身体」に目を向け、その歴史的な系譜と諸相とを、西洋や植民地の事例を手がかりに考察する。
内容説明
生体認証(バイオメトリクス)の技術なくしては、今日の社会生活は成り立たなくなりつつある。この技術が依拠する「可読的身体」に目を向け、その歴史的な系譜と諸相とを、西洋や植民地の事例を手がかりに考察する。
目次
「読まれる身体」の近代
第1部 規格化する視線、数値化される身体(可読的身体の系譜学―旅券・客観性・人体測定;近代イギリスにおける医療技術と健康管理―一九一八~一九年インフルエンザと体温計測;X線の医学的な使用と防護意識の形成―ドイツの事例を中心に)
第2部 「反社会的身体」への不安(可視的身体と可読的身体のあいだで―アルフォンス・ベルティヨンの功績;遺伝学者ハンス・ナハツハイムと「遺伝衛生」―一九五〇~六〇年代ドイツにおける優生学の一例として;生体認証技術と人種主義―現代ドイツにおける移民・外国人管理の事例)
第3部 植民地世界の生体管理(植民地インドにおける「犯罪的集団」の身体の可読化;南アフリカにおける指紋法の導入と展開―英領ケープ植民地の医師、警察と身体を中心に;「熱帯医学」としてのハンセン病研究―帝政期ドイツの議論から)
身体の情報化に抗して
著者等紹介
村上宏昭[ムラカミヒロアキ]
筑波大学人文社会系・准教授。専門はドイツ近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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