内容説明
「女性って大変だね。頑張ってください、応援しています」―このような発言が相手を傷つけるのをなぜ理解できないのか?ポジショナリティを読み解くと、集団に起因する不平等や差別が個人の間で現れる諸相がみえてくる。沖縄と日本、ジェンダー、多文化化など、現代日本の具体的な事例の動態を読み解き、状況変革への共通了解と協働条件を探る。
目次
日本社会におけるポジショナリティの諸問題
第1部 ポジショナリティという“問題”(ポジショナリティの構造と現れ)
第2部 沖縄と日本をめぐるポジショナリティ(「日本人」と「沖縄人」―ポジショナリティ・アイデンティティ・政治的主体をめぐる一考察;ポジショナリティ分析で何が分かるのか―「沖縄の基地問題」をめぐる「受益圏/受苦圏」概念を手がかりとして ほか)
第3部 日本社会の複数性とポジショナリティ(ポジショナリティを認識すること―多文化共生教育の観点から)
第4部 性差の諸問題をめぐるポジショナリティ(ジェンダー・イシューをめぐる相互行為をポジショナリティ論から読み解く;DVとポジショナリティ―支援者と被支援者の関係性に着目して ほか)
第5部 ポジショナリティの可能性(権力関係を露現させる用語とポジショナリティ―「人材」の使用をめぐって;ポジショナリティ研究の視点と方法―経験的概念という枠組みから)
著者等紹介
池田緑[イケダミドリ]
大妻女子大学社会情報学部准教授。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学(2000年)。専門は、社会学、コロニアリズム研究、ジェンダー研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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