内容説明
近年、貧困の概念は重要度を増している。その理解のためには不安定な状況・関係性にある人々を、他者化により人間性を奪われた存在として認識することが不可欠だ。最新の研究成果に基づき再分配、承認と尊重・敬意の統合されたポリティクスを説く名著改訂版。
目次
第1章 貧困を定義する
第2章 貧困を測定する
第3章 不平等、社会的区分、さまざまな貧困の経験
第4章 貧困についての言説―“他者化”から尊重・敬意へ
第5章 貧困とエイジェンシー―“やりくり”から“組織化”へ
第6章 貧困、人権、シチズンシップ
終章 概念からポリティクスへ
著者等紹介
リスター,ルース[リスター,ルース] [Lister,Ruth]
イギリスの貧困研究・社会政策研究を代表する研究者のひとり。研究関心は、貧困と社会的排除、社会保障と福祉改革、シチズンシップ、ジェンダー、子ども・若者。伝統ある反貧困民間運動団体「チャイルド・ポバティ・アクション・グループ(CPAG)」に15年間勤務。CPAG代表、ブラッドフォード大学を経て、1994年よりラフバラ大学にて教鞭をとる。2010年10月、ラフバラ大学名誉教授。2011年より貴族院議員(労働党)に就任。CPAG名誉代表、英国学士院会員、イギリス社会政策学会終身会員等のほか、フェビアン協会や各種学術団体において広く活動している
松本伊智朗[マツモトイチロウ]
北海道大学大学院教育学研究院教授。専門は教育福祉論、社会福祉論。学術団体「貧困研究会」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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