内容説明
本書『地図でみる世界の地域格差』は、新しい千年紀に入って以降の個々の地域と都市に関する様々な指標を示している。それによって、OECD加盟国とパートナー国の地域と都市が過去に達成したことと、より強く、より持続可能で、より回復力のある経済を構築する取り組みにおいて、今後直面する可能性のある課題を包括的に描き出す。本書は、従来のデータソースと、より革新的なデータソースを組み合わせて活用することで、多次元的な視点から変化を続ける国内の地域格差の態様を説明する。本書で取り上げられる新しいトピックには、パンデミックやエネルギー危機、住宅価格の適性性、気候変動、デジタル化など、最近のショックによる経済的影響が含まれる。
目次
第1部 地域的な経済動向と空間的な不均衡(雇用:地域的な回復と継続的な人口ギャップ;経済成長と地域の分極化;地域的にみた生産性の動向;地域位の魅力と地域の統合:観光、貿易、対外直接投資(FDI)
文化・クリエイティブ産業)
第2部 地域・都市の環境移行(2050年までの気候中立化に向けて;持続可能で危機に強いエネルギーシステムに向けて;エネルギーと気候危機における世帯;地域の危機対応力と持続可能な産業に向けて;地域における持続可能な交通;都市における土地利用;地域における持続可能な農業と回復力のある森林;気候変動に対する居住の適応)
第3部 人口動態の変化に直面している地域と都市(OECD諸国の都市と農村の人口増加;都市人口増加の世界的な傾向;高齢化社会;地域間の人口移動;地域類型別の国際人口移動者の存在感;移民の地域労働市場への統合;移民の教育への統合)
第4部 包摂的で住みやすい地域と都市の構築(地域における危機対応力のある医療システム;地域における所得格差と貧困;ヨーロッパの地域と都市におけるリモートワーク;地域と都市における住宅価格;地域のデジタル化動向)
付録
著者等紹介
中澤高志[ナカザワタカシ]
1975年神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了(博士(学術))。現在、明治大学経営学部教授。専攻は、経済地理学、都市社会地理学
鍬塚賢太郎[クワツカケンタロウ]
1972年福岡県生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期修了(博士(文学))。現在、龍谷大学経営学部教授。専攻は、経済地理学
松宮邑子[マツミヤユウコ]
1992年東京都生まれ。明治大学大学院文学研究科地理学専攻博士後期課程修了(博士(地理学))。明治大学研究・知財戦略機構博士研究員を経て、現在、埼玉大学人文社会科学研究科専任講師
甲斐智大[カイトモヒロ]
1991年福岡県生まれ。金沢大学人間社会環境研究科博士課程修了(博士(学術))。石川県立金沢錦丘高等学校教諭、岐阜大学地域科学部助教を経て、現在、大分大学経済学部准教授
申知燕[シンジヨン]
1987年韓国生まれ。梨花女子大学校人文大学卒業、東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程修了(博士(学術))。早稲田大学教育・総合科学学術院助教を経て、現在、昭和女子大学人間社会学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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