目次
序章 出入国在留管理庁の解体と移民庁の創設
第1部 人権無視の外国人管理(ウィシュマさん死亡事件;強化される在留管理;「無法」地帯と暴力―入管収容における暴行、懲罰の実態;入管収容における性差別主義と多様な性の迫害;日系ブラジル人Tの収容と強制送還)
第2部 元入管職員の『中の視点』から(日本における出入国在留管理組織人事の現状と課題;入管内でのいじめ;入管の恣意的な判断;交流共生庁の創設)
第3部 入管の歴史(冷戦と戦後入管体制の形成;戦前から戦後へ―特高警察的体質の保持;冷戦と経済成長下の日本の「外国人問題」;1990年から21世紀における出入国在留管理)
第4部 移民庁の創設に向けて(日本における「民族的」アイデンティティ―「民族」概念の創出と伝播;レイシズムを根底にもつ入管の課題―名古屋入管収容者死亡事件を手掛かりに;諸外国の移民庁の成り立ち―入管・統合政策担当機関と収容・永住・帰化のあり方)
終章 出入国在留管理から「双方向」の多文化共生へ
感想・レビュー
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燃えつきた棒
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一人の著者が書いた本ではなく、「移民・ディアスポラ研究会」のメンバーの論文を編んだ論文集。 執筆者の中には、元入管職員4名も含まれている。/ ◯加藤丈太郎「出入国在留管理庁の解体と移民庁の創設」: 【「高度に発電した政治共同体であれ文明であれ、そのさらなる発展のためには、異質性を受け入れながらハイブリッド化することが絶対的に要請されている」】(ハンナ・アーレント)/ 法務省は、入管法をあらゆる法の上位に位置付けようとするが、これには、 「外国人に対する憲法の基本的人権の保障は(略)外国人在留制度の→2024/06/11