出版社内容情報
紛争と和解の積み重ねをその歴史の一部とする東アジアから創出された和解学は、哲学・歴史学・思想史・社会学など多様なジャンルを横断する学問的・実践的課題を担い、既存の学問の「常識」を変容させる。第2巻では和解学を多様な側面から論じるエチュードを集めた。
目次
第1部 和解と記憶(記憶の器としての“私”、歴史の器としての“国家”を超えて――和解学のための詩学とマイクロポリティクスへ;和解学の教育手法―キャンパス・アジアENGAGEの教育実践からの考察)
第2部 和解と正義(和解の困難さについて―南アフリカから東南アジアへ、彷徨う移行期正義との関連で;「想像の共同体」の和解をめぐる忘却と諦観―歴史の他者化と争点の伏流化;動態的プロセスとしての和解―過去の不正への対応)
第3部 和解と歴史(東アジアにおける歴史と正義―東アジアの歴史生産における似て非なるハビトゥス;歴史認識と非認知的和解―戦後日韓関係に関する一解釈)
第4部 事例としての日韓関係(被害者意識の克服―未来志向の謝罪と相互的な非支配;日韓関係に絡みつく感情を解きほぐすために―ある日本人外交官の問いを手がかりとして;「神なき」アジアにおける「神ある」和解の試み―戦後日韓キリスト教会間の「和解」運動再考)
著者等紹介
梅森直之[ウメモリナオユキ]
現職:早稲田大学政治経済学術院教授。専門分野:日本政治思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 藤原定家歌集 岩波文庫