内容説明
帝国崩壊後、地域の現場は「他者」を分かつ境界をどのように立ち上げてきたのか。制度と現場の乖離に着目しつつ、戦後日本の移動管理の実態を考察する。
目次
第1章 「境界」をつくる―植民地以後の人の移動とその管理(外国人登録制度の形成期における身元証明と移動の管理;一九五〇年代初頭における外国人登録事務の現場)
第2章 「境界」の現場―地域における外国人登録事務の展開(「外国人登録事務協議会」の発足;外国人登録における地域の独自性;成績優良職員の表彰)
第3章 「境界」からの排除―朝鮮戦争前後の「密航」防止の取り組み(戦後期の出入国管理網と「密航」;一九五〇年代初頭の沿岸警備をめぐる治安実践)
第4章 収容と送還のはざま―大村収容所の釈放問題を中心に(対日講和条約発効後の在留権の再定位;大村収容所の釈放事業と保護団体;一九五〇年代における日韓会談中断期の人の移動問題)
第5章 「境界」へのまなざし―戦後長崎からみた大村収容所(戦後長崎と大村収容所;児童による大村収容所「慰問」の記録;収容所への視線―教室の体験から映画『日本の子どもたち』へ)
著者等紹介
李英美[リヨンミ]
1988年、神奈川県生まれ。朝鮮大学校外国語学部英語学科卒業。2020年、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了。博士(社会学)。専攻は歴史学。一橋大学大学院社会学研究科特任講師(ジュニアフェロー)を経て、上智大学基盤教育センター特任助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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