内容説明
1974年に出版された本書初版で、著者グレン・H・エルダー・Jr.は大恐慌コホート初の縦断研究の成果を著し、高い評価をえた。彼は、カリフォルニア州オークランドに住む1920‐21年生まれの167人を児童期(1930年代)から中年期(1960年代)まで追跡調査し、歴史学的・社会学的・心理学的アプローチを用い、大恐慌がかれらのライフコースとその親の人生に与えた影響を評価した。初版から25年後の1999年に刊行された本書(25周年記念版)では、第2次世界大戦と朝鮮戦争が、かれらとそれより8年若い出生コホート(1928‐29年生まれ)それぞれのライフコースに及ぼした影響を比較した第11章「『大恐慌の子どもたち』その後」が加わった。そこでは、ライフコース研究の理論と方法、さらに著者自身の研究人生も語られる。
目次
第1部 危機と適応―はじめに(恐慌経験;経済的剥奪と適応)
第2部 恐慌下でおとなになること(経済的剥奪と家庭地位;子どもと家計 ほか)
第3部 成人期(生計を立てる;不確実な人生を送る ほか)
第4部 恐慌経験と人生パターン(大恐慌の子どもたち)
第5部 「大恐慌の子どもたち」その後(「大恐慌の子どもたち」その後)
著者等紹介
エルダー・Jr.,グレン・H.[エルダーJR.,グレンH.] [Elder,Jr.,Glen,H.]
ノースカロライナ大学チャペルヒル校オーダム社会学卓越研究教授、カロライナ人口研究センター特別研究員。主な専門分野はライフコース論、関心は社会心理学や社会学、人口学と多岐にわたる。1934年米国オハイオ州生まれ。1957年ペンシルベニア大学卒業(社会心理学専攻)、1958年オハイオ州立ケント大学で修士号取得、1961年ノースカロライナ大学チャペルヒル校で社会学・心理学の博士号を取得。翌年カリフォルニア大学助教授着任、その後ノースカロライナ大学、コーネル大学を経て現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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