出版社内容情報
第一次大戦下のオスマン帝国。アルメニア人少女の一家に追放命令が下った。理由は「戦時下の移送」――。しかし、一家を待っていたのはほかならぬ“集団虐殺(ジェノサイド)”だった。アルメニア人虐殺……悲劇を生きた少女が世界に伝える“問題作”。百年ぶりの本邦刊行。
目次
アルシャルス、曙の光
パシャが来た時
恐ろしい日々の始まり
ヴァビ・ベイの選択
ケマル・ベイの残酷な微笑
ザプティエのやり方
徴募とコンスタンチノープルのハーレム
マラティア、死の町
ハッジ・ガフルのハーレムで
襲われた修道院
剣の遊び、そしてディヤルバクル
「イシム ヨック、ケイフィム チョック」
再会とシェイク・ジラン
ヴァルタベット翁と羊飼いの呼ぶ声
アンドラニク将軍の伝言
解説「アルメニア人虐殺事件とその余波」(渡辺大作)
著者等紹介
マルディガニアン,オーロラ[マルディガニアン,オーロラ] [Mardiganian,Aurora]
本名、アルシャルイス・マルディギアン(Arshaluys Mardigian)。1901~1994年。オスマン帝国マムレット・ウル・アジズ(現在のトルコ東部エラズー)に生まれ、14歳でアルメニア人虐殺に遭遇し、米国に亡命。口述筆記されたRavished Armenia:The Story of Aurora Mardiganian,the Christian Girl Who Lived Through the Great Massacres(1918年)及び映画Auction of Souls(1919年)により、「アルメニアのジャンヌダルク」として米国で広く知られ、アルメニア人虐殺の悲劇の象徴となった。その後、93歳まで米国で暮らし、ロサンゼルスで没した
ゲイツ,ヘンリー・レイフォード[ゲイツ,ヘンリーレイフォード] [Gates,Henry Leyford]
1878~1937年。米国の作家。ニューヨークで新聞記者・編集者として働くかたわら、作家としても活動した。妻のエレノア・ゲイツとともに米国に亡命したオーロラ・マルディガニアンの法定後見人となった
上野庸平[ウエノヨウヘイ]
1984年福岡県生。上智大学大学院グローバル・スタディーズ研究科博士後期課程在籍(アフリカ地域研究)。上智大学大学院実践宗教学研究科博士前期課程修了。修士(文学)。専門は死生学、宗教学。主な業績に「近代フランスにおける仏教受容の一様相」(第17回中外日報社主催「涙骨賞」本賞受賞論文、2021年)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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