目次
1 アフガニスタンの国の輪郭
2 国の歩み
3 生活の基盤
4 多声的な文化
5 文明の十字路
6 アフガニスタンの旅
7 日本とアフガニスタン
8 戦後復興
9 アフガニスタンはどこへ向かうのか
補論 アフガニスタン情勢の変化
著者等紹介
前田耕作[マエダコウサク]
アフガニスタン文化研究所所長。1957年名古屋大学文学部卒業。1975年より和光大学教授(アジア文化史・思想史)。2003年和光大学退職、名誉教授。東京藝術大学・帝京大学客員教授。1964年名古屋大学アフガニスタン学術調査団一員として初めてバーミヤンを訪れ、以来アフガニスタンほか、西アジア、中央アジア、南アジアの古代遺跡の実地調査を行う。現在は主にアフガニスタンに関する文化研究を進めると共に、2003年7月から開始されたユネスコ日本信託基金に基づくバーミヤン遺跡の保存・修復の事業に参加している
山内和也[ヤマウチカズヤ]
帝京大学文化財研究所教授。1984年早稲田大学第一文学部(東洋史専攻)卒業。1988年早稲田大学大学院文学研究科修了。1992年テヘラーン大学人文学部大学院修了。シルクロード研究所研究員、独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所文化遺産国際協力センター地域環境研究室室長を経て現職。専門はイラン、中央アジアの考古学。現在、アフガニスタンのバーミヤン遺跡の調査研究、保存修復事業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
67
2021年9月出版なので、今の状況書いてあるかナと思ったのですが、補論を急遽差し込んだ感で、ほとんどの文章はそれ以前の。 こりゃ大変だわ。問題山積みな国です。今後どうなるのか・・ 2021/12/07
鯖
19
9月の出版する直前にタリバンによるクーデターが起きて、急遽補講を差し込んだ増補版。各章読んでるだけで大変なのに、もっと大変なのだ…。ラピスラズリはアフガン産と聞いて、パワーストーンってあんましアレだなって思ったり、仏教の聖地バーミヤンはモンゴルに全滅させられたり、マスード将軍の夢が図書館つくることと読んで涙目になったり、現状10人中6人文字が読めなかったり…。針金で編んだ籠に石を積む蛇篭工とその後ろに柳の挿し木をする柳枝工を併用して、針金がさびて破れる頃には柳の根が用水路を守る中村先生の工法。2022/04/03
にゅ
5
アフガニスタンの民族、歴史、文化などが網羅的に説明されており非常に分かり易い。殆どは第二次タリバン政権(2021.8)以前の記事だが、一部それ以後の記事もある。インドに対抗するためにパキスタンがタリバンを支援し、インドと仲の悪い中国がパキを支援する構図。結局その辺の争いが無くならない限り、アフガンの安定も無いのではないかと思った。世界に流通するアヘンの8割はアフガン産。タリバンは原料のケシ栽培を禁止したが、アヘンは換金性が高く、アフガン農民の貴重な収入源。貧乏だからそれで稼いでたのに今後どうするのって感じ2022/12/18
takao
3
ふむ2021/12/06
Ahmad Todoroki
1
明石のエリア・スタディーズにハズレなしの法則は本書にも当てはまります。本書では一般的にほとんど知られていない日本とアフガニスタンの交流にも一章が割かれており、タリバン政権復活により両国間の心理的距離が拡大しつつある現状に心を痛める人は是非読むべきでしょう。敢えて注文をつけるなら、アフガニスタンの食文化と生計の基本である農業についても項目が欲しかったです。2023/06/11