目次
序論
1 尖鋭化するヨーロッパとエヴィアン会議
2 リトアニアにおける難民の管理
3 難民による地下活動
4 リトアニアにおけるユダヤ人難民
5 リトアニアに抑留されたポーランド軍兵士
6 1939~40年のリトアニアの日本領事館の活動
結びに代えて―通過ヴィザを携えて日本に向かう難民たち
著者等紹介
ストレルツォーバス,シモナス[ストレルツォーバス,シモナス] [Strelcovas,Simonas]
1972年生まれ。ヴィータウタス・マグヌス大学にて博士号取得(歴史学)。2019年までシャウレイ大学歴史学科准教授。2016年国際交流基金フェローシップ受給。2019年名城大学招へい研究員。専門はリトアニア社会史・軍事史。現在、杉原「命の外交官」財団で主任研究員として活動。第二次世界大戦やユダヤ人難民をテーマにした出版物をはじめとする数多くの論文の著者である
赤羽俊昭[アカハネトシアキ]
1989年、早稲田大学大学院文学研究科英文学専攻修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BLACK無糖好き
16
原著は2018年刊。1940年の夏、杉原千畝がユダヤ人難民に対し人道的配慮からヴィザを発給した舞台であるリトアニア。一次史料を元に1939年から1940年にかけてリトアニアで起きていたことを時系列で検証している。目立つのは、当時のリトアニアによるポーランドからの難民への手厚い支援。杉原がユダヤ人にヴィザを発給した動機は、ナチスドイツからの救済よりも、ソ連軍のリトアニア侵攻によるソ連占領下に置かれることの恐怖からの救済だった事が、時系列で見るとよく分かる。◇共和国から出た菅野賢治教授の新刊も楽しみ。2021/08/08