内容説明
地球の心臓部コンゴ河の大森林は、内戦やエボラ出血熱などによって世界から見捨てられつつある。その事態を救おうと、日本の若き人類学者たちが挑んだ「森の世界」と「河の世界」をつなぐ夢のプロジェクトの記録。
目次
第1部 森の世界・河の世界(調査地までの長い道のり;森に暮らす農耕民ボンガンド;境界を越える)
第2部 森で生きる(地域開発のカギをにぎる住民組織;ボンガンドの森の生活―食用イモムシ「ビンジョ」と蒸留酒「ロトコ」;船旅に向けて;魚の捕り方を一緒に考える)
第3部 森と河をつなぐ(波瀾万丈の船旅;船旅に想う;重荷を分け持つ;長い旅の果てに;それぞれの一年後)
著者等紹介
松浦直毅[マツウラナオキ]
静岡県立大学国際関係学部助教。博士(理学)
山口亮太[ヤマグチリョウタ]
日本学術振興会特別研究員(RPD)/静岡県立大学国際関係学部。博士(地域研究)
高村伸吾[タカムラシンゴ]
ベルギー・ブリュッセル自由大学ポスドク研究員。博士(地域研究)
木村大治[キムラダイジ]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授。理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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晴天
1
コンゴの村から町への水運交易プロジェクトを軸に、現地の村でボノボ研究などを行う複数の研究者の紀行や滞在の様子を描く。現地語をも使いこなし人々との交流や協働をする様は興味深いが、コンゴの村落の事情として道路や橋などの交通インフラが徹底的に破壊され、生産ではなく流通が生活レベルを低迷させるネックとなっているが厳しい。徒歩での担ぎ屋交易にかわり水運交易に目を付けるが、軌道に乗り始めると今度は生産のため自然環境としてはもちろん現地の人々の経済資源としても貴重な森林が伐採されはじめるのが悩ましい。2020/10/22
ヨシツネ
1
デルスウウザーラの様な楽しさがある ダイナミックさはないが学問と面倒くさいところがイキイキしている2020/06/01