目次
問題意識と研究目的
第1部 日朝・日韓関係と「帰国問題」の展開(在日コリアン社会の形成と発展(明治期~昭和戦前期)
解放~朝鮮戦争期の在日社会(1945年~1953年)
在日コリアン運動の転換と帰国運動(1953年~1955年)
朝鮮総連と帰国運動の再編(1955年~1958年前半)
関係国の対立と帰国事業の実現(1958年後半~1959年)
帰国事業開始後の推移と日朝関係)
第2部 北朝鮮の意図と帰国者を巡る状況(北朝鮮の国家戦略と帰国事業;帰国意思の形成と北朝鮮情報;北朝鮮における適応問題と現地社会との葛藤)
大規模な集団移住の特質と諸要因
著者等紹介
菊池嘉晃[キクチヨシアキ]
1965年、東京都生まれ。博士(国際文化)(法政大学大学院、2018年)。早稲田大学第一文学部(英文学専修)卒業。1987年に読売新聞社入社。地方部、社会部、『読売ウイークリー』編集部の記者として韓国・北朝鮮関連の取材などに携わる。その後、東北総局長などを経て東京本社勤務。この間、1994年~1995年に韓国・成均館大学校大学院(史学科)修士課程に留学。「在日韓人北送に関する研究」(韓国語論文)で文学修士(2001年)。現代韓国朝鮮学会監事。アジア政経学会会員、朝鮮史研究会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BLACK無糖好き
21
とてつもない労作。1959年から1984年にかけての9万人あまりの在日コリアンの北朝鮮ヘの帰国の実態が詳らかにされる。更に、送出側のプッシュ要因、受入側のプル要因が、関係国の内外の情勢変化に応じて、当事者である在日コリアンにどのような影響を与えたのかも分析している。大半が半島南部出身者で占める在日コリアンが、郷里とは別の北朝鮮ヘ吸い寄せられた要因として、北朝鮮側や総連によるプロパガンダはもちろん中心ではあるが、当時の韓国の逆プル要因(政治的、経済的な混乱)も一つのポイント。 TBC2020/05/23
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