内容説明
スピノザの思想は、そこに姿を映した者が、自らの歪みや偏り、あるいは秘してきたものを大写しで見させられる、精巧に磨き上げられた水晶玉のようなものなのかもしれない…。思想史を反転させ、「もう一つのあり得る思考」の水脈を明るみに出す。
目次
第1章 “触発の思考”“良心”の不在と遍在―morsus conscientiaeの行方
第2章 “シュトラウス”“徳”をめぐる係争
第3章 “アドルノ”「ひとつの場所」あるいは反転する鏡像
第4章 “ネグリ”「絶対的民主主義」とcivitasの条件
第5章 “バーリン”「二つの自由」の彼方
第6章 “シュミット”不純なる決断
第7章 “三木清”ある「理想的公民」の軌跡
著者等紹介
浅野俊哉[アサノトシヤ]
1962年生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。筑波大学大学院哲学・思想研究科博士課程単位取得満期退学。現在、関東学院大学法学部教員。政治哲学・社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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