出版社内容情報
アラビア半島の南東端、ペルシャ湾の要衝・ホルムズ海峡の一部を領土にもつオマーン。地政学的に重要な役割を有し、近年でも中東地域秩序を構成する新しい極として注目を集める一方、イスラーム教の少数派「イバード派」揺籃の地でもあるオマーンには、アラブの古い伝統が多く残されている。多様な民族、独特な文化・社会構造をもつ「アラビア半島の宝石」の魅力を余すことなく描き出す。
松尾 昌樹[マツオ マサキ]
著・文・その他/編集
目次
1 自然・地理(オマーンの自然―変化に富んだ国土;ペルシャ湾とアラビア海を臨む―海岸部の自然と社会 ほか)
2 歴史(古代文明マガン―オマーン伝統文化の礎;オマーンとイスラーム―初期イスラームへの貢献 ほか)
3 政治と経済(オマーンの行政制度―国王に集中する権限と内閣の役割;王族とその政治権力―アール・サイードとブー・サイーディー ほか)
4 宗教と民族、社会と文化(「オマーン人」の多様性―多民族国家オマーン;オマーンにおける宗教―多宗教の共存をめざして ほか)
著者等紹介
松尾昌樹[マツオマサキ]
宇都宮大学国際学部准教授。東北大学国際文化研究科博士後期課程修了。博士(国際文化)。専攻・専門:地域研究(中東)、国際政治経済学、移民研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とみた
2
オマーン人の友人ができたので読みました。人口比率はオマーン人ばかりかと思っていたけど、移民が多いみたいでびっくり。お金貯めていきたいです。2024/05/22
takao
1
ふむ2024/11/20
muny
1
前国王カーブースは鎖国状態にあった国を憂いて政権を取り、公衆衛生や教育を飛躍的に改善させた。インド系財閥やザンジバルからの帰還者に国籍を与えるなど優れた人材を登用した。折しも油田が発見され、国民所得は増大するが、石油に頼らない経済を目指す。オマーンはアラビア半島にあっては降雨量に恵まれ、また、イスラム歴史遺産が豊富で観光開発に期待大だ。人口500万人に満たないこの国はかつてポルトガルの海外拠点を奪った海洋王国の雄だ。2022/06/08