出版社内容情報
信教の自由を求めて新大陸に渡ったアーミッシュにアメリカ建国神話のピューリタンを重ね合わせながら、アメリカにおけるアーミッシュの隆盛の歴史をたどる。ドイツ系移民の背景を踏まえ、アメリカの宗教的特質、地理的特質の中で、アーミッシュにとっての“もうひとつのアメリカ”を明らかにする。
はじめに
第1章 アーミッシュの概要
1 アーミッシュの起源
(1)スイス・ブレザレン
(2)忌避
(3)メノナイト
2 アーミッシュの成立
(1)社会的忌避を巡る論争
(2)アーミッシュの分立
3 アーミッシュの職業
(1)職業観
(2)農業
(3)工業
4 アーミッシュの言語
(1)ペンシルヴァニア・ジャーマン
(2)小学校の統合化
(3)アーミッシュの3言語社会
5 アーミッシュの教会組織
(1)アーミッシュの教区
(2)アーミッシュの教会戒律
6 アーミッシュの結束
(1)破門
(2)転会状
7 むすび
Column トラクセルヴァルト城
第2章 ヤコブ・アマンの軌跡(1644年??1730年?)
1 ヤコブ・アマンの位置づけ
2 ヤコブ・アマンの生年月日と生地
(1)「アマン」の綴り
(2)アマンの生年月日と生地
3 ヤコブ・アマンの宗教的背景
4 エアレンバッハ追放後のヤコブ・アマン
(1)ボヴィル説
(2)オーバーホーフェン説
(3)シュテフィスブルグ説
5 アルザスでのヤコブ・アマン
(1)セレスタ近辺のヤコブ・アマン
(2)マルキルヒのヤコブ・アマン
(3)ヤコブ・アマンの娘の証言
6 1712年以後のヤコブ・アマンの足跡
(1)オランダからペンシルヴァニアへ
(2)ペンシルヴァニアからノースカロライナへ
(3)先住民の襲撃
7 むすび
第3章 アーミッシュの成立(1693年)
1 アーミッシュ分立の記録
2 17世紀後半のスイス・メノナイト
3 アマン・ライスト論争
(1)ハンス・ライスト
(2)洗足式
(3)アマンの巡業
(4)アマンとライストの論争
4 アーミッシュの分立
5 むすび
第4章 アメリカに渡ったヨーロッパ人(16世紀から18世紀)
1 アメリカの植民地
(1)初期の英国人の入植
(2)ピューリタン
(3)ウィリアム・ペン
2 アーミッシュの第一波アメリカ移住(1727年から1770年まで)
(1)メノナイトの移住
(2)アーミッシュの移住
(3)乗船名簿のアーミッシュ
(4)第一波アーミッシュの特色
3 むすび
Column アムトラック
第5章 アメリカの建国に向けて
1 フレンチ・インディアン戦争
2 スコットランド系アイルランド人
3 先住民の襲撃
(1)ホクステトラー一家虐殺事件
(2)マックニット家事件
4 アーミッシュの独立戦争
(1)裏切者の烙印
(2)改宗者の増加
(3)反戦の姿勢
5 むすび
第6章 アメリカに来たアーミッシュとヨーロッパに残ったアーミッシュ(19世紀)
1 19世紀のアーミッシュ
2 第二波のアーミッシュのアメリカ移住
(1)ヨーロッパの出身地域とアメリカの移住先
(2)第一波と第二波の互助関係
(3)移動に移動を重ねて
3 ヨーロッパに残ったアーミッシュ
(1)ヨーロッパのアーミッシュ
(2)ルイ14世の追放令
(3)スイス
(4)ドイツ
(5)オランダ
(6)東欧
(7)最後のアーミッシュ
4 むすび
第7章 フロンティアの西方移動
1 フロンティアの移動
2 ルイジアナ購入(1803年)
3 先住民の土地の争奪
(1)アメリカ白人
(2)アーミッシュ
4 アメリカ白人とアーミッシュの交錯
(1)アーミッシュ教役者の管理強化
(2)信仰への立ち返り
(3)宗教の勧誘
(4)教会堂
(5)生活様式
(6)政治活動
(7)開拓民としてのアーミッシュ
5 むすび
第8章 分裂
1 国家の分裂
(1)アメリカ白人の南北戦争
(2)アーミッシュの南北戦争
2 アーミッシュの分裂
(1)分裂
(2)全教役者会議
3 むすび
第9章 さらなる分裂
1 エグリ・アーミッシュ
2 スタッキー・アーミッシュ
3 シュヴッツェントルバー・アーミッシュ
4 新派アーミッシュ
5 ビーチー・アーミッシュ
6 むすび
Column バンドリング
第10章 ビッグヴァリーのアーミッシュ
1 ビッグヴァリー
2 ビッグヴァリーの再洗礼派の概観
3 ビッグヴァリーの12の再洗礼派のグループ
(1)ネブラスカ・アーミッシュ?
(2)ネブラスカ・アーミッシュ?
(3)バイラー・アーミッシュ
(4)レノ・アーミッシュ
(5)ニュー・アーミッシュ
(6)ズーク・アーミッシュ
(7)ベセル・メノナイト教会
(8)ホルドマン・メノナイト教会
(9)アレンヴィル・メノナイト教会
(10)ローカスト・グローヴ・メノナイト教会
(11)ブレザレン・イン・クライスト教会
(12)メイプル・グローヴ・メノナイト教会
4 むすび
第11章 アーミッシュの社会的制裁
1 社会的忌避の事件
2 アンドリュー・ヨーダー事件
(1)事件の概要
(2)社会的忌避の結末
3 サミュエル・ホクステトラー事件
(1)事件の概要
(2)社会的忌避の回避
4 むすび
第12章 人口増加
1 自然増
(1)人口増加
(2)人口構成
2 転出者
3 転入者
4 むすび
参考文献
おわりに
索引
大河原 眞美[オオカワラ マミ]
著・文・その他
目次
アーミッシュの概要
ヤコブ・アマンの軌跡(1644年?~1730年?)
アーミッシュの成立(1693年)
アメリカに渡ったヨーロッパ人(16世紀から18世紀)
アメリカの建国に向けて
アメリカに来たアーミッシュとヨーロッパに残ったアーミッシュ(19世紀)
フロンティアの西方移動
分裂
さらなる分裂
ビッグヴァリーのアーミッシュ
アーミッシュの社会的制裁
人口増加
著者等紹介
大河原眞美[オオカワラマミ]
上智大学外国語学部英語学科、ウィスコンシン大学マディソン校(英語言語学修士)、シドニー大学(法言語学博士)。高崎経済大学地域政策学部教授・国際交流センター長。家事調停委員、群馬県労働委員会公益委員。現代アメリカ社会で18世紀の生活を堅持しているアーミッシュの英語とドイツ語の使用の研究をしているうちに、アーミッシュが当事者となった裁判を目の当たりにする。それを契機にアーミッシュの裁判に関心を持つようになる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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