内容説明
国籍裁判やニュースを分かりやすく解説し、各国の立法動向も紹介する。二重国籍の容認など、時代に合った国籍法のあり方を問う。
目次
第1章 国籍の基礎知識(国籍とは何か;国籍の決定基準 ほか)
第2章 重国籍の防止と容認(国籍選択;国籍留保 ほか)
第3章 国籍法上の婚外子差別の撤廃(婚外子の国籍;国籍法違憲判決 ほか)
第4章 無国籍の防止(アンデレ事件;「父母がともに知れないとき」 ほか)
付録1 国際結婚をした家族の声
付録2 自由人権協会講演
著者等紹介
奥田安弘[オクダヤスヒロ]
中央大学法科大学院教授、北海道大学名誉教授。国際私法学会理事、アジア国際法学会日本協会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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お抹茶
3
国籍を中心に婚外子の国籍や重国籍など複雑なケースも含めて考える。日本人配偶者が外国人配偶者の本国に帰化した場合は自動的に日本国籍を失う。子供を戸籍に記載しても日本国籍を取得したことにはならない。帰化で自動的に日本国籍を失う。しかし,国籍喪失届を出さないまま日本に住むと不法滞在者になる。国籍法上は,出生時に法律上の日本人父がいたことが必要なため,日本人父が外国人母の婚外子を認知しても,出生時に遡って国籍所得を認めるわけにはいかない。父母がともに知れないときは,無国籍を防止するため,日本の国籍を与える。2017/09/09