著者等紹介
小林憲二[コバヤシケンジ]
1942年生まれ。立教大学名誉教授。東京大学修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Yamazon2030
64
2020(54) アメリカの奴隷制についての反対したストウ夫人の代表作! レポート提出の為に読む。 南部に売り飛ばされた黒人トム。逃げる混血奴隷エライザ。 アメリカの黒人問題の根深いなぁと実感!2020/10/06
アカウント停止
51
図書館の返却期限がきたので一旦終了。その後読了。黒人奴隷制度はアメリカ合衆国最大の汚点。だから本国ではこの作品は不人気なのだろう。複数の奴隷家族の逃亡劇が交錯し、最後はひとつに繋がる構成が見事。彼らに関わる登場人物もそれぞれの役割を果たして深い作品になっている。トムはこの作品の中心人物ではなく、イエスキリストのような役割を果たしている。トムは戦いに負けたのではなく勝ったのだ。自由と平等の尊さを教えてくれる作品。現代でもある差別や偏見を考えると、人間が持つ本質は未来永劫変わることはないのかもしれない。2020/05/25
無識者
12
第三者的な立場で読むと神の法に忠実に従うことで主に「ノン」ということで自由の領域を確保しているように思う。「アンクル・トム」は現在白人に媚を売る人の代名詞になっているが、それを知った当初作品歪めているように思った。しかしジェームズボールドウィン、マルコムX辺りの動画を探して見ていると評価が変わってくる。黒人は白人との絶対的差がある中で白人の恩情で生きることが許されてきた。いかにも奴隷主に付けられたトムという名前の優秀な黒人が殺されてしまったでは、「black lives matter」には不十分である。2020/06/07
がんもどき
5
アンクル・トムとエライザが主人公で、2つのストーリーラインに沿って話は進む。虐げられる人々の代表のようなトムは主人になるものの都合でましな環境にいたり、ひどい環境にいたりしてつらい目に合うのだがただひたすらキリスト教を信仰して耐える。そんなに宗教っていいものかなとも思うが、150年前にはそうだったんだろう。二人目の持ち主の死で奴隷市場で売られる前にある自由への渇望が黒人奴隷の気持ちを表していると感じた。また非常に宗教色の強い話でもある。2022/04/12
りっちー
3
誠実で優しく、しかも賢いのに、黒人と言う理由で白人に虐げられ、それでも前向きに生き続けるトムのお話。 こう言う時代が確かにあった事は知っておくべきだし、今も根強く差別が残っていることも目を背けてはいけない事だ思う。2024/03/24