内容説明
この本には自伝の書かれた背景、シェーク家の先祖たち、ボンゴボンドゥ自身の生い立ち、幼年期、学生時代に関する描写とともに、社会および政治的事件、ベンガル大飢饉、ビハールやコルカタで起きた騒乱、コルカタを中心としたベンガル州ムスリム学生連盟やムスリム連盟の政治活動、インドとパキスタンの分離独立から1954年までの東ベンガルの政治状況、パキスタンの中央政府と東ベンガル州政府を牛耳ったムスリム連盟政府による圧政、ベンガルの言語運動、アワミ連盟とアワミ学生連盟の設立、統一戦線結成と選挙での勝利に続く政権樹立、アダムジー・ジュード工場での暴動、パキスタン中央政府による差別的統治、政府による陰謀事件に関する詳細な記述と、それらの事柄についての著者自身の体験が綴られている。著者の牢獄での暮らし、両親、子どもたち、そして何よりも、ボンゴボンドゥの政治生活を常に側から支え、励まし続けた妻のことが記されている。加えて中国、インド、また西パキスタン訪問の記録も本書に特別な味わいを与えている。
目次
第1部 政治の道へ(シェークの家;はじめての投獄;ベンガル大飢饉 ほか)
第2部 新生パキスタン(ダカでの活動開始;ウルドゥー語国語化の動き;東ベンガル新政府との軋轢 ほか)
第3部 政権の道へ(言語運動;政治活動再開;中国へ ほか)
著者等紹介
ロホマン,シェーク・ムジブル[ロホマン,シェークムジブル] [Rahman,Sheikh Mujibur]
1920年、英領インド帝国ベンガル州(現バングラデシュ)生まれ。大学在学中から政治活動に関わる。1949年、アワミ連盟結成に参加。1971年独立を達成したバングラデシュの首相、大統領となり、「建国の父」と呼ばれる。1975年、軍事クーデターにより死去
渡辺一弘[ワタナベカズヒロ]
1952年生まれ。東京外国語大学インド・パーキスタン語学科卒。NHK国際放送局でベンガル語番組制作を長年にわたって担当。現在東京外国語大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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