東北地方「開発」の系譜―近代の産業振興政策から東日本大震災まで

松本 武祝【編著】

明石書店（2015/03発売）

• サイズ B6判／ページ数 279p／高さ 20cm
• 商品コード 9784750341477
• NDC分類 601.12
• Cコード C0033

目次

序章　東北地方「開発」の系譜―国際的契機に着目して
第１章　軍馬資源開発と東北馬産―軍需主導の東北「開発」と一九三〇年代の構造強化
第２章　人口問題と東北―戦時期から戦後における東北「開発」との関連で
第３章　高度成長期における東北地方の電源・製造業立地政策
第４章　ネットワークの視点でみる東北地域の産業構造の発展と政策
第５章　釜石地域における「開発」と希望の再生―希望学・釜石調査を中心に
第６章　東北地方経済史の新視点
第７章　いわき市小名浜アクアマリンパークの地域振興―大震災・原発事故とその後
第８章　低賃金労働力供給基盤としての東北の農業・農村
第９章　東北開発と原発事故をめぐって
補章　政治経済学・経済史学会二〇一三年度春季総合研究会報告―「東北地方『開発』の系譜―国際的契機に着目して」コメントおよび討論の要旨

著者等紹介

松本武祝［マツモトタケノリ］
東京大学大学院農学研究科博士課程修了。農学博士。神奈川大学経済学部教員、東京大学農学生命科学研究科准教授を経て、同大学教授。専門は近代朝鮮経済史（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

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[Moloko]

政治・経済の観点から、戦前は米・蚕と馬と余剰労働力の国内供給地として、戦後は太平洋ベルトの発展後に均衡的な開発として原料立地産業から労働集約的産業に移行し、近年では「産業クラスター」的な内発とネットワーク性の観点から「開発」されている東北の歴史についての諸論考を集めたもの。東北といっても、地元が一体となって観光地として発展している小名浜や、ソーシャルキャピタル的な強さを持つ釜石と、その逆ともいえる原発を抱えた地域等々も紹介されている。こういう研究や分析もあるのかという発見には富んでいるように思える

2017/03/31

[Satoshi Murai]

読了

2016/02/08