内容説明
教師の役割や責任が変わりつつある今、教師教育も変わらなければならない。教師教育を変革するための最善の方法は何か。また、教師教育の成功をどのように評価するのか。本書では、教員養成と現職研修を見直すために有益な研究や調査を紹介した。OECD諸国の教師が直面している課題に着目するとともに、それぞれの社会的背景のもとで行われている具体的政策や実践とその意義を示した。
目次
第1部 研究の背景・目的・方法(多様化が進む子どもたちと効果的な教師教育;教育的文脈における多様性;OECD国際教員指導環境調査(TALIS)と多様性のための教師教育
教育の場での多様性:構成要素に分けてデータを分析する重要性)
第2部 教師教育の取り組み(多様化と教育格差:教師教育の役割;多様な教師の確保と定着;カリキュラムの設計と開発:新世代の教師教育担当者への示唆;異文化間コンピテンスに関する教師教育モデル:イタリアの経験から)
第3部 理論から実践へ(均質性重視から多様性重視へと変わるドイツの教育;スペインにおける多様性のための教師教育:理論から実践への移行;多文化教育を取り入れるスクールリーダー:北アイルランドの事例;多様性の教育と授業実践:アメリカ合衆国ワシントン州の事例)
第4部 今後の課題(効果的な実践を支援するための課題)
付録A OECDオンライン質問調査
著者等紹介
斎藤里美[サイトウサトミ]
1990年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程満期退学。現在、東洋大学文学部教授。専門は教育社会学、教育目標・評価論
布川あゆみ[フカワアユミ]
2008年一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。現在、一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程在学中、埼玉医科大学非常勤講師など。専門は、比較教育学、教育社会学
本田伊克[ホンダヨシカツ]
2009年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了(社会学博士)。現在、宮城教育大学准教授。専門は、教育社会学(学校知識の社会学)、戦後民間教育研究運動史
木下江美[キノシタエミ]
2010年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了(社会学博士)。現在、一橋大学大学院社会学研究科特別研究員。専門は、教育思想史、比較教育学、生活誌研究
三浦綾希子[ミウラアキコ]
2013年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了(社会学博士)。現在、中京大学国際教養学部講師。専門は、教育社会学、異文化間教育学
藤浪海[フジナミカイ]
2014年一橋大学大学院社会学研究科修士課程修了。現在、一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程在学中、日本学術振興会特別研究員DCI。専門は、国際社会学、国際移民研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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