目次
地理学の視座から
災害の本質
政治と原子力
守ること、声を上げること
復興の胎動
災害はどう表現されてきたか
証言―拒絶から連帯へ
3・11へのまなざし―展望
著者等紹介
岩澤雅利[イワサワマサトシ]
神奈川県生まれ。翻訳家。東京外国語大学ロマンス系言語専攻修士課程修了
園山千晶[ソノヤマチアキ]
1973年上智大学文学部仏文科卒業。出版社勤務を経て、レコードジャケットや音楽会/映画祭パンフレット、ファッション専門紙の翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Mealla0v0
1
フランスにおける3.11後の日本の研究。災害についての考察、原子力研究、日本政治に関する分析などの論文が収められている。ベルクの論考は、カタストロフィーについての明快な定義がおもしろい。デュピュイの批判は根本的だし、アラン=マルク・リュの分析もまたおもしろい。あるいは、日本政治の分析についても、外からの醒めた目で眺められているため、日本が国際社会の中からどのように見られているかもよくわかる。非常に示唆的な本である。2017/09/04
MIYA
0
この原発問題や瓦礫問題に関しては、その地域や故郷を愛するという日本各地に住む人の「愛郷心」が、各自治体の自己責任論を増長してしまうのだろうか?『自分はこの町が好きだから、他の町の問題でこの町を汚すな!』そういうことになってしまうのか? では、この国は地域性を排除して、「各地の日本」から「一つの日本」になるべきか? 同胞を助けるという相互精神は、そこまでやらなければ発動しないのか? 『オールワン(みんなで一つ)、日本』『オンリーワン(それぞれ一つ)、日本』。どちらが正解の時代なのだろうか? 考えさせられる。2015/12/04